韓国・大邱の地下鉄の駅で2003年、男が車両内にガソリンを撒いて放火、死者192人に上る大惨事となった。放火された車両は今、郊外の防災体験施設に置かれ、23年前の戒めを身をもって学ぶことができる。
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展示されている放火された車両を説明する大邱市民安全テーマパークの職員=3月24日、韓国・大邱(秋山紀浩撮影)

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「約200人の命があっけなく灰になった信じられないような現場を、あなたは覚えていますか」。入館客を乗せるゴンドラが階下に到着し、壁に映し出されたメッセージが消えると、黒くすすけた「本物」の車両が眼前に姿を現した。

車両内部にあったはずのシートは焼け焦げ、骨組みが姿を見せる。手すりを支えていた金属などは熱のためか赤茶げ、火災のすさまじさを物語る。

韓国・大邱(テグ)の中心部にある地下鉄の駅で2003年2月、自殺願望を抱いた男が車両内にガソリンを撒(ま)いて放火した。この車両だけでなく、直後に対向して駅に入ってきた列車にも延焼し、死者192人に上る大惨事となった。男は無期懲役判決が確定した。

放火された車両は今、事件から5年後に建設された大邱郊外の防災体験施設「市民安全テーマパーク」に置かれている。

事件が起きた中央路駅構内の一角に設置された「記憶の空間」=3月24日、韓国・大邱(秋山紀浩撮影)

この施設で最も重視されていることが教訓だ。車両や駅構内を再現したスペースでは、身を守る訓練が体験できる。電気が落ちてスモークがたかれる中、非常用設備を使って車両ドアを開け、誘導灯に従って出口へ―。23年前の戒めを身をもって学ぶことができる。

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筆者:秋山紀浩(産経新聞)

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