自民党の英利アルフィヤ外務政務官に対し、中国メディアが批判的な発信を重ねている。英利氏は両親が新疆ウイグル自治区出身で、1999年に日本国籍を取得、人権外交に力を入れている。
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英利アルフィヤ外務政務官=国会内(奥原慎平撮影)

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自民党の英利アルフィヤ外務政務官に対し、中国メディアが批判的な発信を重ねている。英利氏が中国共産党政権によるウイグル迫害や香港の人権状況を問題視しているためで、同氏を「彊毒」などと過激な表現で中傷している。

米政府系のラジオ自由アジア(RFA)は4月5日、英利アルフィヤ外務政務官の80代の祖母が中国・新疆ウイグル自治区で中国当局の尋問を受けたと報じた。英利氏はX(旧ツイッター)で「現時点では拘束されていないとの情報を得ている」とした上で、情報を注視する考えを示した。

報道によると、祖母は病気のため2013年に日本に渡航し、医師から10年に1度検診を受けるよう勧められた。これまで2度渡航を阻止され、最近もビザを取得して渡航準備をしていたところ、何度も尋問を受け、その中で英利氏の日本での活動にも言及されたという。

英利氏は石破茂内閣で政務官に起用され、高市早苗内閣で再任されたが、首相と絡めて「中国に対抗する上で切り札」と表現する論調もある。外務省は中国側に改善を求めている。

英利氏は両親が新疆ウイグル自治区出身で、1999年に日本国籍を取得した。進学先の米ジョージタウン大ではウイグル問題に関する論文を執筆。国連職員時代に続いて、2023年4月に衆院議員となった後も、人権外交に力を入れている。

自民党の英利アルフィヤ外務政務官。写真は2023年4月に初登院した際(矢島康弘撮影)

一方、中国のニュースサイト新浪網は2月27日、英利氏の経歴を紹介した上で、「自らのアイデンティティーを盾に、ウイグル問題で中国を中傷し続けてきた」と批判。同氏の政務官起用について高市首相に対し「一体何を企んでいるのだろうか」などと問題視した。

さらに、英利氏の政治経歴について「保守勢力の支持を得るため」「中国を中傷し、ウイグル問題で物議を醸すことに尽力した」などと指摘した。英利氏が、言論の自由を制限する香港国家安全維持法(国安法)など香港の人権状況を問題視した経緯も紹介し、同氏の政治姿勢を「醜悪」と評した。

中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報も英利氏について高市内閣内の「彊毒」と批判する動画を配信。動画投稿アプリ「TikTok」に投稿後5日間で「いいね」は2万回を超えた。

英利氏はXで「国境を越えた弾圧はいかなる場所においても許されるべきではないこと、そして今この瞬間も拘束されたご家族を思いながら日々を懸命に生きておられる世界中のウイグル系の方々に対し、連帯の意を表します。今後も、日本の一衆議院議員として、世界の人権課題に真摯に取り組んでまいります」とつづった。

外務省の北村俊博報道官は4日の記者会見で、一連の中国メディアの発信について「出自を理由として中傷する内容は極めて不適切で、強く懸念している」と述べ、中国側に外交ルートで改善を申し入れたと明かした。

(産経新聞)

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