北海道滝上町の丘陵地にある「芝ざくら滝上公園」でシバザクラが見頃を迎えている。約10万平方メートルの公園を彩る国内最大級の名所となっている。
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ピンク色の絨毯のように咲くシバザクラ=5月14日、北海道滝上町(坂本隆浩撮影)

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北海道滝上(たきのうえ)町の丘陵地にある「芝ざくら滝上公園」でシバザクラが見頃を迎えている。69年前にミカン箱1つ分のシバザクラの苗を植えたことがきっかけとなり、今では約10万平方メートルの公園を彩る国内最大級の名所となっている。許可を得てドローン(無人航空機)を飛ばすと、〝ピンク色の絨毯〟が広がっていた。

4月28日に開花宣言

札幌から約240キロ離れた北海道オホーツク地方の滝上町。車で約3時間の道のりを経て到着した公園はほのかに甘い香りに包まれていた。今年は融雪が早く、町を挙げて植栽を始めた昭和32年以降の歴史で最も早い4月28日に開花を宣言。開催中の「芝ざくらまつり」(5月1~31日)も早くから来園者でにぎわう。

もともと桜の名所だったとされる公園は29年の洞爺丸台風やその後の病害虫などで甚大な被害を受けた。当時の公園管理人だった片岡兵治氏が耐風性や香りの良いシバザクラに着目。町内の寺の境内に自生しているものを見つけ、ミカン箱1つ分を譲り受けて公園内に植えたことが始まりだった。

上空から全景撮影

広大な公園の全景を撮影するため、町などの許可を得て営業時間前の早朝にドローンを飛ばした。高さ100メートルほどの上空から見たシバザクラはやや濃い色のピンク色。

ピンク色の絨毯が敷き詰められたようなシバザクラの大群生=5月14日、北海道滝上町(坂本隆浩撮影)

近づくと花の色には濃淡があり、白色や紫色に近いものなどさまざまだ。撮影時は曇り空だったが、それでも花の色は鮮やか。「晴天になると太陽の光に反射して花が明るく見える」という担当者の言葉通り、晴れ間が出るにつれて鮮やかさが増した。

このシバザクラを見ようと、毎年5月の1カ月だけで3万人前後が足を運んでいる。札幌市在住の高橋良孝さん(59)はシバザクラの写真撮影が好きで3年連続で来園。「丁寧に手入れされた花たちが美しい」と笑顔を見せた。

EV遊覧車で周遊

丘陵地にある公園の散策路は上り下りの勾配がある。高齢者や小さな子供がいる家族連れらに気軽に観賞してもらおうと、1周15分で園内を巡るEV(電気)遊覧車(1人500円)を用意する。ガイド兼ドライバーの男性が説明しながら、ゆっくりと周遊する時間が楽しい。

ピンク色の絨毯のように咲くシバザクラ=5月14日、北海道滝上町(坂本隆浩撮影)

今シーズンから1時間500円で電動車いすの貸し出しも始めた。公園の運営管理を受託する滝上町観光協会は、障害の有無などにかかわらずすべての人が安心して楽しめるユニバーサルツーリズムに取り組んでおり、担当者は「快適に観光を楽しめる環境を意識している」と説明する。

SNS向けの〝映(ば)える〟写真スポットとして、斜面上部にシバザクラと同じピンク色に塗った「どこへでもドア」を設置。残雪が残る北見山地とシバザクラ群落のコントラストが美しい自然ならではの光景も撮影可能だ。

SNSなどで〝映える〟と人気の「どこへでもドア」=5月14日、北海道滝上町の芝ざくら滝上公園(坂本隆浩撮影)

公園内のシバザクラ全景も撮りたくなるが「公園が広く園内からの全景撮影はは無理」と担当者。公園向かいの神社や周辺の町道からの撮影が可能。14日時点で7~8分咲きといい、5月末ごろには今年のシーズンが終わる見通しだ。

筆者:坂本隆浩(産経新聞)

■芝ざくら滝上公園 営業時間は午前8時~午後6時(最終入園は午後5時)。開花期間中は入園料として高校生以上500円、小・中学生250円。北海道滝上町元町、電話番号0158-29-2730(滝上町観光協会)。

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