中国東北部は深刻な変容に直面している。かつて国家の重工業の中心地として称えられたこの地域は今、消えゆく共同体、深い閉塞感と格闘している。
N4NNQPIQAZI57FLXNPPAXW4JMA

中国の新疆ウイグル自治区ウルムチで演説する習近平国家主席=2025年9月(新華社=共同)

This post is also available in: English

米国が中東問題に苦慮するなか、中国が米・イラン対立から利益を得てより強大になりつつあるという報道もある。しかし物事には必ず裏表がある。私の情報源が伝える現実は、それとはまったく異なる、厳しいものだ。

中国東北部は現代史上、最も深刻な変容の一つに直面している。かつて国家の重工業の中心地として称えられたこの地域は今、消えゆく共同体、深い閉塞感と格闘している。この衰退を象徴する都市・大連は、過去の約束と現在の現実の間で引き裂かれた、社会の苦闘を映し出している。かつて繁栄の象徴であった工場は今や沈黙し、家族たちは経済的困窮と、消えかけた希望の中で生きている。この進行中の危機は単なる経済的後退ではない。容赦ない構造的・人口統計的課題に試される、人間の回復力の物語である。

大連および東北部全体の状況は限界点に達している。かつて誇り高き工業の拠点であったこの地域は今、失業し、破産し、借金を抱え、基本的な医療すら受けられずに苦しむ市民で溢れていると言われている。金を稼ぐことは苦痛なほど難しくなり、街を行き交うのは中高年や高齢者ばかりであるとも言われている。若者の姿は少なく、南部へ移住するか、地元での機会を諦めてしまっており、社会不満も高まっており、列に割り込んだだけで殴り合いに発展するといった出来事が各地で起き、日常生活における鬱積した怒りと不安を映し出している。

中国東北部はしばしば国内の「錆びついた地帯(ラストベルト)」と呼ばれ、米国のデトロイトや西欧の炭鉱地帯を例に論じられる。経済の落ち込み、頭脳流出、出生率の低下、人口の高齢化、そしてさらなる崩壊など、他の地域では数百年かけて進んだことが、中国東北部ではわずか40年で起きた。その衰退は異例なほど急速かつ壊滅的である。

歴史的に東北部は中国で最も工業化が進んだ地域であり、政治的にも重要な位置を占め、計画経済と深く結びついていた。しかし改革開放以降、この地域は取り残されていった。数十年にわたる硬直した計画経済によって形成された思考様式は、行政と社会に根強く残り続けた。一人っ子政策はここで最も厳格に施行され、人口減少に拍車をかけた。蔓延する腐敗と政治的失敗もこの地域を蝕み、多くの官僚が失脚し、公への信頼は失われていった。

1990年代後半、国有企業の強引な改革によって大量解雇、経済崩壊、広範な困窮が引き起こされた。多くの人々が職を求めて海南島など南部へ移ったが、東北経済は引き続き解体され、失業・人口流出・出生率低下という悪循環が生まれた。

失業は婉曲的に「ポジションを離れる」と表現され、いつか戻れるという偽りの希望を与えた。中国共産党のプロパガンダは「再出発」といった歌を広め、前向きさを奨励したが、現実には再起の機会を持てた者はほとんどいなかった。家族は崩壊し、親は職を失い、子どもたちは低賃金の仕事に追われ、地域社会は絶望的な重圧に押しつぶされていったという。

今日もなお、賃金は驚くほど低水準にあるとされている。哈爾浜(ハルビン)の平均月収は約1,200ドルだが、それより大幅に低い収入しか得られない人も多いという。瀋陽では月収300ドルから500ドル程度で、高収入の職は少なく、社会保障も乏しく、詐欺も横行している。医学生や医療専門家は、上海などの都市との待遇格差を理由に帰郷を拒み、友人同士の会話はマイホーム購入ではなく、副業の話題で占められるようになったという。かつて安定の象徴とされた「鉄のお椀」(政府の職)でさえ、もはや安定を保証しない。

家族は生活の維持に苦しんでいる。ある事例では、36歳の失業中の男性と専業主婦の妻が、残り1,500ドルという乏しい貯蓄で暮らしている。他の都市へ移れば収入は上がるかもしれないが、健康上のリスクと孤立がそれを阻み、住宅ローンの重荷も深刻で、月840ドルの返済が数十年続き、苦しい生活を強いられていると聞く。

人口統計上の危機も深刻だ。黒龍江省の2024年の出生率は1,000人当たりわずか3.35で、離婚率は81%に達しという報じられる。65歳以上の人口は900万人を超え、急速な高齢化が進む。2014年から2024年の10年間で、東北三省の常住人口は1,100万人以上減少した。農村は空洞化し、年金基金は赤字に陥り、働き手となる人口は縮小し続けている。

中国共産党は繰り返し「振興戦略」を打ち出してきたが、この地域のGDP成長率は一貫して全国平均を下回り、時にはマイナスに転じることさえある。不動産市場の崩壊も危機に追い打ちをかけた。住宅はもはや資産ではなく重荷となり、価格が大幅に下落しても買い手は現れない。市場への信頼は消え、失業の影が色濃く漂っている。

個人の証言もその苦しみを浮き彫りにする。2年間失業中の35歳の男性は、親戚に状況を隠しながら鬱と絶望の中で暮らしている。国有企業に勤める友人たちは、予告なしの解雇、遅延・未払いの賃金、そして職の安定という幻想の崩壊に直面している。大連で修士号を取得した若者でさえ、繰り返しの解雇と未払い賃金により、鬱と不安に苦しんでいるという。

東北部の苦境は、国有企業の高い比率と厳格な一人っ子政策に深く結びついている。中国共産党の体制が最も徹底的に実施されてきたのがこの地域であり、その失敗が最も露わに現れているのも、またこの地域である。壊滅的な人口減少と経済崩壊は、中国の他の地域への警告となっている。他の省が同じ道をたどれば、同じ運命を迎えるかもしれない。

中国東北部は、硬直した政治的支配、失敗した改革、人口の減少、そして経済の停滞のもとで工業基盤が崩壊する過程を体現している。かつて誇り高き工業の拠点であったこの地域は今、失業、人口流出、高齢化、そして希望の喪失と格闘している。構造的な問題が解決されないままであれば、この地域の現在が中国全体の未来を予告することになるかもしれない。

筆者:ペマ・ギャルポ(政治学者)

This post is also available in: English

コメントを残す