学校法人同志社の調査に入る文科省の職員=4月24日午後、京都市上京区の同志社大学室町キャンパス(川村寧撮影)
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教育の政治的中立性を守らず、杜撰(ずさん)で危険な活動が「平和学習」の名の下に行われていたということだ。
沖縄県名護市辺野古沖で船2隻が転覆し、同志社国際高(京都)の女子生徒ら2人が死亡した事故で、国土交通省は船が無登録だったとして死亡した船長を海上運送法違反罪で刑事告発した。
文部科学省は調査結果をまとめ、政治的活動を禁じる教育基本法違反との見解を初めて示した。安全管理体制も「著しく不適切」とし、同校を運営する学校法人同志社を指導した。
いずれも事故原因の究明と再発防止に向けた重大な動きだ。学校側や転覆船の関係者、団体は猛省し、今後の捜査や調査に協力すべきである。
転覆した2隻は、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する「ヘリ基地反対協議会」が抗議船として運用していた。
文科省によれば、同校の複数の教員はそれを知りながら「平和学習」と称して乗船プログラムを組んだ。保護者らには内容を十分に説明しなかった。さまざまな見方を示して生徒の考えを深める教育活動ではなかった。文科省が調査結果で、「特定の見方・考え方に偏った取り扱いだったと考えられる」と指摘したのは当然だろう。
この文科省の見解に対し、中道改革連合の小川淳也代表は「(教育現場を)萎縮させかねない」と批判したが、偏向教育を野放しにする方が問題だ。
文科省は近く、学校の課外活動を対象に安全管理や内容が適切かどうかの全国調査を実施する。徹底的に行ってほしい。
国交省が刑事告発に踏み切ったのは、それだけ事故の責任が重大だからだ。
他者の要望に応じて船で人を運ぶ場合は、旅客船でなくても「一般不定期航路事業」としての登録が義務付けられ、安全管理規程を定めて国に提出しなければならない。だが、転覆した2隻は登録さえ怠っていた。
死亡した船長だけの責任ではあるまい。ヘリ基地反対協議会には共産党も加わっており、同党の田村智子委員長は「修学旅行の高校生を船に乗せたこと自体が重大な誤りだった」と謝罪した。同協議会の対応に問題はなかったのか。告発を受けた海上保安庁は、背後関係についても捜査し、厳正に対処してもらいたい。
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2026年5月23日付産経新聞【主張】を転載しています
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