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【主張】WHOテドロス氏 事務局長の任に堪えない

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世界保健機関(WHO)を率いる重い任に堪える人物ではやはりなかった。テドロス事務局長のことである。

 

テドロス氏は4月8日の記者会見で、台湾から「人種差別を含む中傷を3カ月にわたり受けた」と言い出し、台湾の外交部長(外相に相当)が関わったと非難した。

 

中傷の具体的な内容に一切触れなかった。極めて不可解な言動であり、台湾の蔡英文総統が非難は事実無根だとして「強烈な抗議」を表明し、謝罪を求めたのは当然である。

 

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中国・武漢発の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)という重大な危機への対応が後手後手に回っているのがテドロス氏だ。

 

2300万人の人口を抱え、新型ウイルスの流行を防いでいる台湾をWHOから排除し続けているのも、同じ人物である。にもかかわらず、ありもしない「差別」を口実に被害者を演じるのか。

 

蔡氏は「台湾は長年にわたって国際組織から排除され、孤立や差別がどのようなものか誰よりも知っており、あらゆる差別に反対だ」と反論した。

 

中国から多額の経済援助を受けているエチオピア出身のテドロス氏は、決してほめられたものではない中国の新型ウイルスへの対応を再三ほめたたえるなど、習近平政権の意向に沿ったとみられる言動を繰り返してきた。

 

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台湾への不可解な非難でテドロス氏の政治的偏向が一層はっきりした。国際機関の事務局長に求められる中立性は失われている。

 

中国外務省の趙立堅報道官は「テドロス氏に対する人身攻撃と人種主義の言行を強く非難する」と、テドロス氏を擁護した。そのうえで台湾がWHO参加を求める目的は「独立」にあるとし、断固反対すると語った。

 

トランプ米大統領は「中国に偏っている」とWHOを批判した。これに対し、テドロス氏は「死者の増加を望まないなら政治問題化するな」などと反論し、反省のそぶりすら示していない。

 

パンデミックという重大な危機にあってWHOの事務局長を更迭することは本来望ましくない。だが、テドロス氏の言動はあまりに偏っている。日本は事務局長更迭を含むWHOの改革に向け、米国と協調して取り組まなくてはならない。

 

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2020年4月11日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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