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【主張】中国の豪州いじめ 日米印は連携し対峙せよ

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新型コロナウイルスの発生源などをめぐり、独立した調査の必要性を訴えたオーストラリアに対し、中国がさまざまな報復を続けている。

 

自国に不都合と思われることを発信する国や個人を攻撃するのは、中国の常套(じょうとう)手段だ。

 

オーストラリアは、同じ太平洋国家である日米両国やインドと、自由と民主主義という共通の価値観を有する。

 

国際秩序の現状変更を試みる中国に対し、日米印と連携を強めていくことが、中国の横暴を封じ込めていく良手となろう。

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発端はペイン豪外相が4月、新型コロナの発生と拡大の経緯について、第三者による「独立した調査を行うべきだ」との考えを示したことだ。中国の透明性に対する懸念は「非常に高いレベル」にあるとも指摘した。日本を含め多くの国が共有する問題意識だ。

 

これに対し、中国は5月、豪州からの食肉輸入を一部停止し、同国産の大麦にも高額な関税をかけた。6月には、「中国人への人種差別的な言動がある」と主張し始め、豪州への旅行や留学を控えるよう呼びかけた。豪州への中国人観光客は年間約140万人、留学生は約20万人と国別で最多だ。

 

オーストラリアに対するあからさまな報復である。

 

豪政府機関へのサイバー攻撃の疑いを含め、豪紙は「国家ぐるみのいじめ」と批判する。モリソン首相も「脅しには屈しない。威圧がどこから来るものであれ、わが国の価値観を売り渡したりはしない」と語った。民主国家として当然の姿勢であり、支持したい。

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豪州はこれまで、輸出額の約30%を占める最大の貿易相手国である中国を刺激しないよう融和的な姿勢を示してきた。

 

だが、中国企業による農場やインフラの買収、在豪の中国人実業家によるスパイ疑惑の発覚に不信感を強めていったのだろう。この実業家から献金を受けた連邦議会議員は、南シナ海問題で中国を正当化する発言をしていた。中国共産党による浸透工作に対し、警戒を強めるのは当然だ。

 

注目したいのは、インドとの安全保障面での連携だ。日米が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想で、インドも含めて共同歩調をとってゆく方針に舵(かじ)を切った意味は小さくない。地域の平和と安定に向け、日米豪印の4カ国の連携が欠かせない。

 

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2020年7月20日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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