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【主張】中国全人代閉幕 侵略者に甘い顔をするな

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中国の全国人民代表大会(全人代)が閉幕した。李克強首相は閉幕後の記者会見で、ウクライナ情勢について「憂慮と痛惜を深く感じている」と述べたが、ロシアによる明白な侵略を非難することはなかった。

 

それどころか、「各国の合理的な安全保障の懸念も重視されるべきだ」とロシアを擁護し、対露制裁には反対を表明したのである。

 

侵略者に甘い顔を見せる中国の習近平政権をみて、プーチン露大統領はほくそ笑んでいるだろう。中国はロシアの侵略を非難し、厳しい対露制裁を講じるべきだ。

 

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北京冬季パラリンピックを無視するかのように、ウクライナではロシア軍の無差別攻撃が続いている。中国は顔に泥を塗られたようなものだが、非難すらしていない。国家のメンツにかかわるはずである。

 

北京五輪の開会式に出席したロシアのプーチン大統領 (Sue Ogrocki/AP)

 

対露非難に踏み切らないのは中国もまた、台湾や東・南シナ海で「力による現状変更」を狙う国家だからではないのか。

 

台湾をめぐっては、全人代で採択された政府活動報告で「外部勢力の干渉に断固反対する」と表明し、台湾支援を強める日米欧諸国を強く牽制(けんせい)した。

 

全人代では前年比7・1%増の約1兆4504億元(約26兆8千億円)の国防費が承認され、軍拡継続が鮮明になった。習国家主席は「海外関連の軍事活動に関する法治作業」を加速するよう指示した。人民解放軍の海外派兵に向けた準備とみられている。

 

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王毅国務委員兼外相は7日の記者会見で、台湾などに関する言動で日中関係が深刻な打撃を受けないようにすべきだとして、日本に「火中の栗を拾うな」と「忠告」まで行った。

 

笑止千万である。中国は日本の尖閣諸島への領土的野心を隠さず、台湾への軍事的圧力を強め、南シナ海で国際法を無視して人工島を軍事化している。対日関係をひどく損ねているのは中国だ。

 

レモンド米商務長官は8日、米国がロシアに発動したハイテク輸出規制をめぐり、中国企業がロシアの制裁逃れを支援すれば、中国側にも厳罰を科すと警告した。

 

旗幟(きし)を鮮明にしないと、火の粉は中国にも降りかかる。習氏に忠告したい。独立主権国家であるウクライナを擁護する側に立ち、侵略者であるプーチン政権に強力な圧力を加えるべきである。

 

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2022年3月13日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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