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コロナ禍で消費額を伸ばしたもの

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コロナ禍のもとで、消費額を大きく伸ばしたのは何か。

 

三井住友カードは10月末、保有するキャッシュレスデータの分析による「2021年ヒット消費番付」を発表した。それによると、ネット購入では「映画・動画」、実店舗では「ペット関連」の伸びが目立ち、大関となっていた。

 

 

自宅で多くの時間を過ごす人が増え、犬や猫に癒やしを求める。そんなペットブームがデータで裏付けられた。ただ飼ってはみたものの世話のわずらわしさや経済的な負担に嫌気がさして、飼育放棄する事例が問題になっている。

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犬の歴史にくわしい仁科邦男さんによると、もともと日本人には犬を売買する習慣はなかった。犬の多くは各家の所有物ではなく、村の犬として平穏に暮らしていた。ところが幕末開国から明治維新、文明開化に至って、事情が大きく変わる(『犬たちの明治維新』)。

 

 

外国人が持ち込んだ洋犬がもてはやされ、路上をうろつく和犬は退治されるようになった。明治6年には、首輪を付けず名札のない犬は打ち殺してもかまわないとする、「畜犬規則」が各府県に出される。例外は、仁科さんによれば「日本史上最大の愛犬家」である西郷隆盛が下野した鹿児島県だけだった。

 

今年の夏、犬の尿をめぐるニュースが飼い主の間で話題になった。三重県鈴鹿市の交差点で、信号機の柱が突然倒れたのがきっかけである。警察の科捜研は、犬の尿に含まれる塩分などにより、腐食が通常より早まった可能性を指摘する。倒れた信号機は犬の散歩コースにあたり、別の信号機に比べて40倍近い尿素が検出されてもいる。犬の排泄(はいせつ)をめぐる論議が活発になった。

 

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人間さまの都合によって、犬の運命が左右されるのは、昔も今も変わらない。

 

 

2021年11月4日付産経新聞【産経抄】を転載しています

 

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