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月基地でも貢献へ 日本の物資補給機こうのとり

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国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ補給機「こうのとり」8号機は9月25日未明、平成21年の初号機から10年を迎えた打ち上げを成功で飾った。今回は発射台の火災などで打ち上げが遅れたが、これまで安定して物資を運んできたことへの国際的な評価は高い。米国が建設を目指す月の周回基地でも、改良型の投入で物資輸送を担う期待が高まっている。

 

食料や実験装置などを載せた「こうのとり」8号機はその後、地球を周回しながら徐々に高度を上げて9月28日午後8時過ぎ、高度約400キロを飛行する国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。荷物を運び込んだ後、年内にも不要品を積んでISSを離れ、大気中で燃やして廃棄される。

 

こうのとりは従来、地球の位置を基準に機体の姿勢を把握してきたが、8号機は恒星の位置を基準にする高精度の手法に変更した。

 

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安定輸送で実績

 

こうのとりは日米露が運用する計4機種の物資補給機のうち、最も大きい6トンの輸送能力を持つ。大型の船外用物資を運ぶ唯一の手段で、ISSに欠かせない存在だ。現行の補給機で無事故なのは世界でこうのとりだけで、日本の宇宙技術の象徴ともいえる。

 

現行型は9号機で終了し、令和3年度にも改良型がデビューする。費用対効果を高めるため製造コストを100億円程度に半減する一方、輸送能力は2割増加。文部科学省が来年度予算の概算要求に約107億円の開発費を盛り込んだ。

 

米国は月を周回する基地の建設を2022年に国際協力で開始する計画だ。日本も得意分野を生かして参加する方針で、改良型こうのとりで基地に物資を運ぶ構想が有力視されている。

 

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月24日、改良型こうのとりを月周回基地で活用するとの提案を、米航空宇宙局(NASA)のジム・ブライデンスタイン長官が歓迎したとする声明を公表した。

 

JAXAの山川宏理事長は「物資輸送は人類が宇宙空間のより遠くへ向かうために必須。このようなもので貢献できることが非常に大切だ」と話す。

 

 

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