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松山英樹選手マスターズ勝利の意味

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今年のマスターズ・トーナメントには、「名誉スターター」として3人が招待されていた。往年の名手、ジャック・ニクラウスさんとゲーリー・プレーヤーさん、そしてリー・エルダーさんである。86歳のエルダーさんは、1975年に黒人として初めてマスターズに出場した。

 

もっとも、ゴルフ界の「白人支配」はその後も長く続く。風穴を開けたのが、75年に生まれたタイガー・ウッズ選手だった。97年に史上最年少の21歳で、初のマイノリティー(人種的少数派)チャンピオンとなる。ウッズ選手は表彰式に向かう途中、エルダーさんを見つけて抱き合った。「道を開いてくれてありがとう」。

 

松山英樹選手が、日本人男子選手として初めてマスターズを制し、四大タイトル優勝の快挙を成し遂げた。子供の頃からあこがれてきたウッズ選手からは早速、ツイッターで祝福の言葉が贈られた。「ヒデキは日本の誇りだ。歴史的勝利は、ゴルフ界全体に衝撃を与えるだろう」。

 

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会場となったオーガスタ・ナショナルGCのある南部ジョージア州は、今も人種差別問題で揺れている。3月に共和党が多数を占める州議会で成立した選挙関連法は、黒人の投票を制限するものだ、とバイデン大統領は強く批判した。黒人人権擁護団体は、マスターズを中止して抗議の姿勢を示すよう求めていた。

 

州都のアトランタでは3月、アジア系女性6人が銃撃事件の犠牲となった。日本人、日系人を含めたアジア系住民への嫌がらせや暴力行為は米各地で急増している。テニスの大坂なおみ選手が「アジアの人々を尊重して」と訴えるなど、スポーツ界でも危機感が高まっていた。

 

松山選手が「アジア人」として、マスターズを初制覇した意味も大きい。

 

 

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2021年4月13日付産経新聞【産経抄】を転載しています

 

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