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顔くっつけ走る「奇跡の一枚」 山陰柴犬の兄妹新たな旅立ち

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山陰地方固有の日本犬「山陰柴犬(しばいぬ)」を撮影した一枚の写真がツイッターに投稿され、話題になった。鳥取県大山町のプロカメラマン、豊(ゆたか)哲也さん(42)が、飼っていた2匹の子犬が顔を寄せ合いながら並走する姿をとらえたもの。「見事な二人三脚」「奇跡の一枚」などと書き込みが相次ぎ、豊さんは「写真の神様が撮らせてくれた」と振り返る。

まるでオルトロス

 

写っているのは生後2カ月の山陰柴犬の兄妹で、雄の「小松」と雌の「雫」。カメラの方向を見つめながら息ぴったりに走る姿が印象的だ。

 

6月2日、「もう一回撮ろうと思っても二度と撮れないような感じに走りながら顔をくっつけてくれました」というメッセージとともに、豊さんが自身のツイッターに投稿。すると、ツイッター上で「ナイスショット」「かわいい。癒される」などと話題に。「まるでオルトロス」とギリシャ神話に登場する双頭の番犬にたとえる書き込みもあった。

 

ネットメディアやテレビにも取り上げられ、リツイートは2万を超え、「いいね!」も8・5万を記録した。

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一時は20匹にまで減少

 

山陰柴犬は、地域固有の地犬(じいぬ)と呼ばれる日本犬の一種。温和で従順な性格の小型犬で、引き締まった体が特徴だ。

 

戦争や伝染病などで一時は約20匹に減ったが、山陰柴犬育成会(同県湯梨浜町)の取り組みなどで現在約450匹に回復。近年は飼育を希望する人が増え、繁殖が追いつかないほどの人気になっている。

 

豊さんが山陰柴犬を飼い始めたのは、平成30年8月に長女が生まれたのがきっかけ。娘と同い年の犬を飼いたいと探していたところ、山陰柴犬の存在を知り興味を持ち、雌の子犬を譲り受けた。

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「山陰らしい犬なのでぜひ飼いたいと思った」と豊さん。小春と名付け、自然の中ですくすくと成長。今年4月7日、育成会の会員が飼っている雄との間に小松と雫を生んだ。

 

別れのときが近くなり

 

初めて目が開いた生後12日目、犬らしい顔になってきた23日目、ドッグフードを食べられるようになった31日目…。小松と雫の成長を記録に残そうと、豊さんは生まれた翌日から写真や動画をツイッターに投稿した。弁当箱に入って体を丸めたり、猫を追いかけて田んぼに落下したりする子犬の姿が評判を呼び、フォロワー数も増えていった。

 

そんな2匹だったが、雫は育成会を通じて岡山県の新たな飼い主へ
、小松は町内の知り合いへ譲ることになった。

 

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話題となった2匹が顔をくっつけて走る写真は、里親の元に行く直前の6月1日に撮影された。「別れが近くなり、2匹が仲良くしているところを撮りたかった」と豊さん。低い位置にカメラを構え、後ずさりしながら姿を追った。そうして撮られた躍動感たっぷりの一枚。「もう一回撮れといわれても無理。最後に写真の神様が撮らせてくれた」(豊さん)。

 

豊さんは「賞を取ったわけでもない写真が話題になって驚いた」と苦笑い。「小松と雫には幸せに育ってほしい。山陰柴犬はまだ数が少ないので、子孫を増やしてくれれば」と2匹の成長を願っている。

この記事の英文記事を読む

 

 

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