【JAPAN Forward 日本を発信】香港の流血を憂う

 

Arrested Hong Kong Leader Andy Chan: ‘Burn China with Us’
(香港当局に逮捕された活動家リーダー、陳浩天氏:「中国よ、私たちと一緒に燃えよ」)

 

香港での抗議デモが過激になってきている。大規模なデモが始まって3カ月以上がたつが、収束の兆しは見えない。なぜなのか。そして、香港はどこへ向かおうとしているのか―。JAPAN Forward(JF)は、抗議の最前線に立つ香港人の声を世界に発信している。

 

上の英文(日本語訳)は、香港独立派のリーダー、陳浩天氏(英語名・アンディー・チャン)からのビデオメッセージを、そのまま掲載した今月3日付記事の見出しだ。

 

陳氏は、民主主義と人権を擁護する活動家としても知られ、今年6月に大阪で開かれたG20サミットに合わせて来日。同29日の記者会見で、香港で自由と人権への脅威が迫っていると世界に警告していた。

 

その陳氏は、都内で開かれた国際会議「J-CPAC 2019」に出席するため、8月29日深夜の飛行機で再び日本に向かおうとしたところ、空港で香港警察に身柄を拘束された。

 

釈放されたのは、会議終了日の9月1日未明のことだった。会議に出席はできなかったが、ビデオメッセージを撮影し、会議事務局に送ってきた。JFは、陳氏とのインタビューを予定していたが、その代わりにビデオメッセージを報じることになった。

 

1カ月の間に2回逮捕されたという陳氏は、もっと多くの香港市民が間もなく当局に逮捕されると予測。香港の状況は切迫しているとして、自由社会を守るための革命の必要性を訴え、参加を呼びかけた。

 

その理由に、香港政府の背後にいる中国の政権が独裁的なナチスの政権と同じであると強調したうえで、中国のことを「Chinazi(チャイナチ)」と呼ぶことを提案した。

 

さらに、香港警察が地下鉄の駅や車両内で手当たり次第、警棒や鉄棒、催涙スプレーで無実の市民に暴行を加え、数百人もの市民が傷つく人道危機が起きていると警鐘を鳴らした。負傷者たちは警察に逮捕されるのを恐れ、病院にも行けない状況だという。

 

そうした香港警察には、中国人民解放軍や中国の武装警官が入り込んでいるとして、日本入国の制限や装備を売らないといった措置のほか、中国が米ドルを獲得する中心的な窓口の香港に対して全面的な制裁を導入するよう訴えた。

 

そのうえで、「香港はすでに燃え盛っています。中国にもその火が広がってほしい。自由はタダで得られるものではありません。自由と尊厳を得るには代償を伴います。中国にも飛び火したならば、われわれの誇りとするところです。自由か死を。香港にどうか制裁を科してください」と締めくくった。

 

SNS上に投稿された読者のコメントには、好意的なものがある一方で、「相手は中国。無理だ」「空港を破壊したのは誰だ」「幻想にすぎない」など否定的な反応も多い。

 

逮捕者の中国への身柄移送に道を開く「逃亡犯条例」改正問題に端を発した香港デモは、中国が標的となっている。JFは、香港で暴力がエスカレートし流血の惨事とならないよう、また平和的な対話を通じて解決を模索するよう関係者に求め、情勢を注視していきたい。

 

(JAPAN Forward編集部)

 

 

※「日本を発信」シリーズは、産経新聞のオピニオン面に掲載された記事を転載しています。

 

 

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