森ビル、東京で日本一の高層ビル 緑地と調和した街へ

 

 

森ビルは22日、東京都港区の虎ノ門・麻布台地区で進める再開発計画の概要を発表した。日本一の高さとなる約330メートルの超高層ビルや緑化した広大な敷地が調和する街を作る構想。道路交通網など地域課題の解消とともに、世界各地から人々を迎える国際都市としての魅力を備えた開発を実現する。平成元年から計画し、令和元年8月に約30年がかりで着工にこぎ着けた。完成は5年の予定。

 

「住む、働く、学ぶ、遊ぶ、憩う、その全てが集約した都市を造れば多様な人を集める磁力となる」

 

●つじ(しんにょうの点が1つの『辻』)慎吾社長は同日、都内で開いた記者説明会で、理想の都市開発についてこう強調した。辻氏は、「英ロンドンや米ニューヨークといった都市に劣らぬ磁力を高めていくことが東京とこの国の未来に必要だ」と述べ、今回の都市開発事業で世界の大都市をライバルと位置付けた。森記念財団による昨年の「世界の都市総合ランキング」では、東京は首位のロンドン、2位のニューヨークに次いで3位だった。

 

総事業費は6千億円規模で、森ビルとして最大級の再開発となる。

 

開発区域は約8.1ヘクタールで、オフィスや住宅を含む高さ約330メートルの超高層ビルのほか、高層ビル2棟と低層ビル1棟を建設する。全棟で整備する住宅約1400戸に居住者約3500人の受け入れを見通す。オフィスやショップなども整備し、就業者は約2万人、来場者は年間約2500万から3000万人を見込む。高層ビル3棟は、制振装置の導入により平成23年の東日本大震災レベルの地震が起きた場合でも事業継続が可能という。

 

また、インターナショナルスクールの校舎となる地上7階、地下1階のビルを建設し、都心最大級の生徒数を持つ「ザ・ブリティッシュ・スクール・イン・トーキョー」を誘致する予定。50カ国以上から約700人の生徒を想定する。

 

開発の特徴は開発区域の約3割に当たる2.4ヘクタールを緑地化することだ。医療施設を中心に、スパやフィットネスクラブなども導入。この地域に関わる人たちが自然と調和した環境の中で、健康で生き生きと過ごせる都市生活を提案する。

 

森ビルは平成元年、地元住民らとともに「街づくり協議会」を設立し、約30年かけて300人の地権者らとの対話を続けてきた。計画地には、小規模な木造住宅やビルの密集、老朽化、分断された道路交通網などの課題を抱え、解消のために大規模な再開発事業を計画。周辺にはこれまで手がけてきた虎ノ門ヒルズや六本木ヒルズなどが建ち、それらをつなぐ要として、新たな文化、経済圏を築く狙いだ。

 

●つじ(しんにょうの点が1つの『辻』)氏は「ビルを建てるだけでは街にならない。都市の力とはそこに集う人々の力だ」と述べ、世界各地から地元地域に至るまであらゆる人々が集まる場所を東京の中心に整備する意思を強調した。

 

筆者:岡田美月(産経新聞経済本部)

 

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Mizuki Okada

Author:

Mizuki Okada is a staff writer for International News Section of The Sankei Shimbun and JAPAN Forward. She is a former corporate banker for Japanese megabank.

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