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2024年9月12日告示・27日投開票で、自民党総裁選が行われる。この総裁選で第102代総理大臣が決まる。9月5日、さかもと未明(Mimei SAKAMOTO)とJAPAN Forward(JF)は、5回目の出馬表明をした石破茂・元幹事長を永田町の衆議院議員第2議員会館に訪ねた。
石破氏は防衛大臣の経歴もある。石破氏は日本の国際的な立場と、日本国内の問題の両方に率直な見解を述べることで知られる。
日本政治における重要人物である石破氏は、防衛力の強化、経済改革、より効果的な公共政策の必要性を主張した。
以下は、さかもとが衆院議員会館で石破氏に行ったインタビューの抜粋である。
税、年金、教育の不平等
五回目挑戦を決めた理由は?
この3年で日本と世界を取り巻く状況は大きく変わった。長く国防や地方創生を担ってきた私にしかできないことがある。
現在の税制と年金のシステムは不平等で時代遅れだと感じないか
政府が貯蓄から投資へ誘導している中、一般の投資家に課税など一切考えていない。しかし富裕層への税制優遇が不公平感を生んでおり、再分配機能が弱まっている。また、今の年金制度にも見直すべき点はあると思う。
教育格差が不安で産み控える人は多く、少子化の一因だ
私は「親ガチャ」(子は親を選べないという意味の流行語)という言葉が一番嫌い。日本は先進国の中で、教育にかける予算が最も低い。これでは格差は広がる一方だ。全ての国民に等しく教育の機会を与えるのが国家の責務。お金がない人々が教育をうけられないようなことは、一刻も早く是正ししなくてはいけない。
そして、一部の人だけでなく、全ての人が安心、安全に暮らせる社会にしなくては。
北朝鮮による「拉致問題」について
今まで歴代総理が国際社会に広く協力を仰いできたが解決していない。なぜ日本単独で取り戻せないのか
日本独自の外交力を発揮すべきです。相手方(北朝鮮/Pyongyang)が求めるものを勘案しながら、水面下の取引でなく、表座敷で問題を突き付けて対話しないと。
「きっと実行下さい」。さかもとは石破氏に約束を求めた。彼女は長年、絵や歌という表舞台で、国際社会に訴える試みを続け、政府との連携を提案したこともある。「拉致問題は風化しかけています。しかし、数十人の被害者を取り戻せない国に、国防はできません」。彼女は改めて代議士に言った。
「今回は神社で出馬表明されました。日本の宗教も敬うと同時に、石破先生はプロテスタントです。海外の首脳と同じ文化的土台で対話できると思っています」
世界の紛争における日本の役割
イスラエルやウクライナ問題にはどんな対話が可能か聞きたい
ウクライナ問題の根幹には宗教の対立もある。イスラエルにアメリカが加担するのには、「クリスチャン・シオニズム」という思想の存在もある。それらを踏まえたうえで、ゼレンスキーとプーチン、どちらの顔も立てるような停戦への対話を重ねるしかない。停戦と終戦は違うので、段階を踏むしかない。
指導力の発揮と戦略的な改革
民主国家ではない、権威主義体制の国々とどのように関係を構築するのか
国民の幸せではなくて 自分の幸せしか考えていない指導者は間違いなくいる。 そこは甘く考えちゃいかんです。 防衛でもそうで、結局、「NATO(北大西洋条約機構)に入っていないからウクライナは助けないよ」という理屈だったんですよね。集団的自衛権は使わない。 NATOに入っていないから助けない。こういう話ですよね。じゃあ台湾はどうなるの?
NATOどころか、国交もないですよ。
どうしてこれを守るの? 日本はどうするの? それがこのアジア版のNATOみたいなものを作ろうという話。20年前から、私は言っています。でも、誰も見向きもしない。
だけどそれはね 、「NATOに入っていないから、ウクライナはこんなことになったのだ 」という話をきちんとし、「アジアにもそういうシステムが必要だ」という話になるべきじゃないですか。
ところで、先生は自民党で孤立しているように見えます
人が触れないようにしていることをはっきり言うから、党内で私を嫌う人はいる。
日本人は往々にしてシャイで、議論に参加したがらない。でも今の国際社会は「議論」を求めている。私たちは受け身でいる場合ではない。オープンな議論なしには、国際社会から外れていくだけ、茅の外です。
世界貿易の主要国であるためにどうしたらいいか。リップサービスより、世界の問題への効果的な解決策を見つけるべきです。日本はもっと積極的な姿勢をとる必要がある。
最期に国民へのメッセージを
私は国民に対し、逃げたりごまかしたりせずに向き合うつもりです。だから国民の皆さんもそれに応えていただけないか。日本の未来はそれにかかっています。
著者:さかもと未明