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11月15日の七五三に欠かせない「千歳飴(ちとせあめ)」。その形には〝細く長く〟という長寿の願いが込められている。
京都府宇治市の「岩井製菓」は今年、全国の和菓子店や神社などへ約50万本を出荷する。もともとは七五三の祝宴の返礼品用だったといい、彩りが華やか。紅(イチゴミルク)、白(ミルク)、紫(グレープ)、黄(レモン)、緑(抹茶)の5種類に縁起の良いらせん状のデザインがあしらわれている。
成形する前に機械にかけて幾重にも引きのばす、「飴引き」という昔ながらの製法を守る。「空気を含ませることで食感を軽くし、上品な色合いを出す効果があります」と、岩井正和社長は話す。
「11月が過ぎても不思議なことに365日、出荷が途切れることはありません。いつも誰かに必要とされている飴なのです」。1本110円。
筆者:榊聡美(産経新聞)