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産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)は3月19、20両日に合同世論調査を実施した。ロシアのウクライナ侵攻が中国の武力による台湾や尖閣諸島(沖縄県石垣市)の危機につながる可能性について尋ねたところ、「非常に懸念している」と「ある程度懸念している」の回答が計84・2%に上った。岸田文雄内閣の支持率は65・8%で、前回調査(2月19、20両日)比3・2ポイント増。不支持率は前回比2・1ポイント減の27・9%だった。
内閣支持率は昨年10月の岸田政権発足以降、6カ月連続で60%を超え、高い水準を維持している。
米国の核兵器を日本に置き使用の意思決定にも関与する「核共有」については、「核共有はすべきでないが、議論はすべきだ」との回答が62・8%で、「核共有に向けて議論すべきだ」は20・3%だった。
ウクライナ侵攻への岸田首相の対応は「評価する」(57・6%)が「評価しない」(29・0%)を上回った。対露経済制裁は58・8%が「ある程度効果がある」、6・1%が「非常に効果がある」と答えた。
大統領選で尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が当選し、保守政権が誕生する韓国との関係は73・7%が「変わらない」と回答。「良くなる」は18・7%にとどまり、冷え込んだ関係改善への期待の薄さが浮き彫りになった。
政府の新型コロナウイルス対策は「評価する」(58・9%)が「評価しない」(34・1%)を上回った。コロナ禍を受け、政府与党が年金生活者らに支給を検討する臨時給付金は「支給すべきでない」(54・5%)が「支給すべきだ」(41・2%)との回答を上回った。
原油高が続く中、ガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」の凍結を解除すべきかを聞いたところ、68・6%が「思う」と答えた。
政党支持率は自民党が37・1%、公明党3・3%。野党では立憲民主党と日本維新の会がともに6・6%で最も高く、共産党(2・2%)、国民民主党(0・7%)、れいわ新選組(0・5%)、NHK受信料を支払わない国民を守る党(同)、社民党(0・3%)などが続いた。「支持政党はない」は39・8%だった。
調査では内閣支持率に関し、答えが不明確な場合に「どちらかといえば」と再度質問して回答を得た。
■世論調査の方法
調査エリアごとの性別・年齢構成に合わせ、電話番号を無作為に発生させるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で電話をかけ、算出した回答数が得られるまで調査を行った。電話の割合は「固定電話4:携帯電話6」。内閣支持率のみ回答が不明確な場合には、「どちらかといえば」と再度質問して回答を得た。調査対象は全国の18歳以上の男女1029人。