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List of Affected, Rescheduled Events As Coronavirus Outbreak Enters ‘New Phase’ in Japan

(新型肺炎の感染拡大で日本は「新段階」 イベントの中止・延期広がる)

 

中国・武漢に端を発した新型肺炎の感染者が世界に広がっている。通勤・通学の電車でせきやくしゃみの音が聞こえるたびに、身構える状況がくるとは誰も想像だにしなかっただろう。

 

海外メディアからは、クルーズ船への日本政府の対応への批判に加え、今夏開催される東京五輪への影響や中国に大きく依存した経済の脆弱(ぜいじゃく)性などを指摘し、日本の先行きを危ぶむ声までも出始めている。

 

この未知の感染症と、日本はどう闘っていくべきなのか―。

 

英語ニュース・オピニオンサイト「JAPAN Forward」(JF)の報道は今月から、新型肺炎に関するものが増えている。上の英文(日本語訳)は、2月18日に掲載された記事の見出しだ。

 

記事は、新型肺炎の感染者が日本各地で出ていることを受け、感染拡大が「新段階」に入ったとの日本政府の見解を報道。予防措置として、天皇誕生日の2月23日に予定されていた天皇陛下の一般参賀や、東京マラソンの一般参加者の出場が相次ぎ中止になったと伝えた。さらに、東京五輪の選手選考などにも影響が出ていることを報じた。

 

ほかにもJFは、文化人類学者の楊海英・静岡大学教授の「中国の情報統制で拡大する不信」と題した正論記事を掲載。教授の出身地の内モンゴル自治区が中国に友好的に接していたにもかかわらず、略奪された歴史を例に、新型肺炎で情報操作をいとわない中国に救いの手を差し出すリスクに警鐘を鳴らした。

 

さらには、国難ともいえる新型肺炎の感染拡大の状況にもかかわらず、「台湾いじめ」を忘れない中国の姿勢を批判した記事や、中国の習近平国家主席を「国賓」として日本に招くことは、人権を弾圧する強権国家、中国をいかに利して逆に、日本には利が少ないのかを喝破したオピニオン記事なども掲載した。

 

とはいえ、海外メディアの関心は、死者2人と600人以上の感染者を出した客船ダイヤモンド・プリンセス号だ。「浮かぶミニ武漢だ」「世界で最も感染率が高い場所」と表現し、横浜港は「第2の感染の中心地」などと報じた。

 

すでに日本を“汚染国”として渡航自粛を呼びかける国々も現れたほか、「日本の感染防止対策は信じることができない」と、日本への不信感や不安感をあおる者も出始めている。

 

昨年の消費増税や台風被害で国内総生産(GDP)10~12月期が約6%減少した日本は今後、新型肺炎の影響で消費が冷え込み、今夏の東京五輪が中止や規模縮小といった事態になった場合、中国依存が高い日本が悲惨な状況に陥り、政権交代にもつながるといった内容だ。

 

ただ、これはあまりにも不確実なシナリオの一つにすぎない。日本がどんな対策を講じて未知の感染症と闘うかによって未来は変わってくるのだ。

 

人は未知のものを恐れ、その行動は結局、情報に左右される。想定外といえる未知の敵との闘いには、正確な情報こそが求められているのだ。JFは、今回日本が得た知見や専門家たちの議論、そして中国に依存するリスクを包み隠さず世界に伝えていきたい。

 

(JAPAN Forward編集部)

 

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※「日本を発信」シリーズは、産経新聞のオピニオン面に掲載された記事を転載しています。

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