東京ディズニーリゾート近くに1950年代の米国をイメージしたホテルが開業した。星野リゾートが再生したホテルだ。
Hoshinoresorts 1955 Tokyobay 1

The exterior of Hoshino Resorts 1955 Tokyo Bay. Classic cars were displayed only for the press preview on June 19. (©️JAPAN Forward by Hidemitsu Kaito)

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ディズニーランド誕生の1950年代がコンセプト

 

6月20日に千葉県・浦安市に開業した新しいホテルは、「星野リゾート 1955 東京ベイ」。東京ディズニーリゾート近くのロケーションで、テーマパークの旅行客をターゲットにしている。ホテル内のデザインは、世界初のディズニーランドが米国カリフォルニア州で誕生した、1955年頃の米国の世界観をイメージして再現されている。

 

宿泊客が自由に過ごせるパブリックスペース(星野リゾート提供)

 

2階には宿泊客が自由に過ごせるパブリックスペースや24時間利用可能な売店、レストランが備わっている。レストランからは東京湾が眺望できる。
客室は全638室、23タイプが用意されていて、1泊9000円〜(2名1室利用で1人あたり、食事別)。ベッドとしても使える低いソファーが備わったタイプの部屋もある。

 

窓際にベッド兼ソファーが備わった客室(星野リゾート提供)

 

昨年末に営業終了のホテルを再生

 

このホテルは、2018年5月に開業し、23年12月末で営業終了した「東京ベイ東急ホテル」を改装したもの。ホテル運営に事業特化した星野リゾートが営業を引き継ぎ、半年かけて内装を1950年代の米国風に作り替えた。星野リゾートとしては千葉県への初出店になる。

 

朝食ビュッフェのメニュー例=6月19日(海藤秀満撮影)
ホテル自慢の「ルーベンサンド」(星野リゾート提供)

 

同ホテルの穴井主税・総支配人は「隣接する東京ディズニーリゾートの利用客の動向や課題を調査して、星野リゾートの個性が発揮できるコンセプトをスタッフ全員で検討した。その結果が1955年の米国の世界観ということになり、“古き良き”時代の快適なサービスを提供するホテルの姿に行き着いた。国内客だけでなく、アジアからの宿泊客にも期待したい」と抱負を語った。

 

フロントは1950年代の米国の銀行のイメージ(海藤秀満撮影)
館内には1950年代を演出する置物が並ぶ(海藤秀満撮影)

 

テーマパーク旅で賑わう舞浜地区

 

JR京葉線の舞浜駅前に広がる「東京ディズニーリゾート」には年間約3000万人の入園者が国内外から訪れる。6月6日には「東京ディズニーシー」8番目の新しいエリア「ファンタジースプリングス」が開業して連日賑わっている。その周辺には数十のホテルが立ち並ぶ観光激戦地区でもあり、各ホテルはサービスでしのぎを削っている。星野リゾートとしては初めてのブランドでの挑戦となる。

 

ルームキーは3つのデザインから選択できる(海藤秀満撮影)

 

筆者:海藤秀満(JAPAN Forwardマネージャー)

 

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