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プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31・大橋ジム)が元IBF王者のTJ・ドヘニー(37・アイスランド)と対戦する。スーパーバンタム級4団体防衛戦が9月3日、東京・有明アリーナで行われる。
戦績は、井上が27戦27勝24KO、ドヘニーが30戦26勝20KO 4敗。ドヘニーは、今年5月6日に行われた井上尚弥VSルイス・ネリ戦の時に、ネリが計量オーバーした場合、リザーバーとして試合をすることになっていた。
連日スパーリングを重ね体調は万全
8月21日(水)、チャンピン井上は大橋ボクシングジムで練習を公開した。
練習では集まった報道陣の前で、リング上でのシャドー、そしてサンドバックへジャブ、ストレート、フックを打ち込んだ。
会見で、井上尚弥が所属する大橋ジム大橋会長は、「メキシコ選手が前半2名、後半2名合計4人、連日スパーリングを重ねている。体調も万全で、練習内容も過去最高と言っていいぐらいの調子できている」と話し、また今回は「スパーリングが終わってから、今日調子すごい良くない?って、(井上尚)にかけた言葉が今までで一番多かった」と、振り返った。
チャンピオン井上尚弥は、「自分の中でも、気を抜かないためにという意識で練習した。一番よく練習をしたなという自負があるくらいかなり追い込んだ」と話し、「スーパーバンタムで4戦目というところで、一番フィットしてきているんじゃないかとを感じる」と過去最高のコンディションに仕上がっていることを強調した。
父である真吾トレーナーも、「スパーリングは現在で89ラウンド。最終的には99~100前後を実施する。状態はやっぱり良い。本人を見ても感じるし、(井上尚)本人の意識が高いものも感じる。仕上がりは、バッチリだと思う」と太鼓判を押した。
「ドヘニーは危険なイメージ」
2023年10月31日後楽園ホール。TJ・ドヘニーは、ジェフェリー・ラミドと戦い、細かな踏み込みから、ジャブから左ストレートを一閃。ラミドを衝撃の1回TKOに追い込んだ。
過去2回、ドヘニーの試合を日本で見てきた大橋会長は、「ドヘニーは、危険なイメージがある」と警戒する。井上尚は、「判定で勝とうと言う気はさらさらない。だからこそ、一発のパンチを気をつけなければいけない」と慢心はない。
「まだまだ(自分が)進化するところを見せられると思うし、そういうところを楽しみにしていただけたら」と予告し、「流れを作って、仕留めるべき瞬間に仕留める」と宣言した。
多くのファンが待ち望むKO決着へ。9月3日有明アリーナは、進化した井上尚弥の姿に、満員の観客の熱狂に包まれる。
試合は、NTTドコモ動画配信サービス「Lemino」で無料配信される。
著者:佐藤 新(JAPAN Forwardスポーツ記者)