Sankei Japanese Sword Event Nov 2024 Feature

From the 2023 35th Dai Token Ichi exhibition (©Sankei by Yoshinori Saito).

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北海道から九州まで、全国69の刀剣商が集まる国内最大級の刀剣展示即売会「第36回大刀剣市2024」(産経新聞社後援)が、11月2日(土)と3日(日・祝)に、東京・新橋の東京美術倶楽部で開催されます。

 

全国刀剣商業協同組合が主催し、毎年秋に開催されてきた「大刀剣市」。国内外から多くの好事家が訪れるばかりでなく、近年ではゲームやアニメなどの影響で、若い世代や女性のファンも集まり、にぎわいを見せます。

 

出展される刀剣は江戸時代のものを中心に平安時代から現代のものまで幅広く、豊富な品揃えは圧巻。中には重要文化財に指定されている刀剣も。鞘(さや)や鍔(つば)などのきらびやかな刀装具、勇壮な甲冑(かっちゅう)や武具も見どころです。

 

金梨子地葵紋散金貝蒔絵鞘糸巻太刀拵(全国刀剣商業協同組合提供)

 

出展品のひとつ、「金梨子地葵紋散金貝蒔絵鞘糸巻太刀拵」は、江戸時代前期に制作された優美な品。鞘には透明な漆の下から無数の金粉がのぞく「梨地(なしじ)」という技法が使われ、奥行きのある繊細な輝きを放ちます。その上に、金の薄い延べ板を貼り付ける「金貝(かながい)」という技法で三つ葉葵紋が全体にあらわされた、豪華なしたてです。本作の制作には、近世の装剣金工界をリードし、徳川幕府にも仕えた名門・後藤家の後藤悦乗が携わっています。

 

これら刀剣商の自慢の逸品を、実際に手に取って鑑賞することもでき、ファンにはたまらない空間です。

 

昨年の「第35回大刀剣市2023」会場の様子(斉藤佳憲撮影)

 

また、各店舗ブースでの即売会に加え、現代の刀匠による「銘切り」の実演も併催。刀の銘文と同様に、刀鍛冶に鏨(たがね)を使い好きな文字を刻んでもらうことができます。匠の技を間近で堪能しつつ、完成した銘板をキーホルダーやストラップにできるとあって、来場者に人気の恒例企画です(参加は有料)。

 

武器としての力強さと、美術工芸品としての美しさ―。刀剣の多様な魅力にどっぷりと浸れる貴重な機会。ぜひお運びください。

 

 

【開催概要】
会期:2024年11月2日(土)、3日(日・祝)
会場:東京美術倶楽部(東京都港区新橋6-19-15)
主催:内閣総理大臣認可 全国刀剣商業協同組合
後援:産経新聞社
入場料:2,500円(税込み) ※2日間入場券・カラーカタログ(約120頁)付
公式HP:https://www.toukenkumiai.com/
問い合わせ:全国刀剣商業協同組合(03-3205-0601) 会期中は03-5401-1339
※諸般の事情により、予定を変更する場合がございます。

 

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