MEXT Ministry of Education Culture Sports Science and Technology

文部科学省外観=東京・霞が関(宮崎瑞穂撮影)

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社会生活で求められる成人の能力を測定した「国際成人力調査」(PIAAC)の令和4年度の結果が12月10日、公表された。日本の「読解力」の平均点は下がり、「数的思考力」は上がったが、順位はいずれも前回の1位から2位に下がった。成績下位層の割合は各国の中で最も少なく、世界トップ水準を維持した。

調査は、経済協力開発機構(OECD)が世界31カ国・地域の16~65歳の成人約16万人を対象に実施した。平成23年度調査に続き2回目で、今回初めて調べた「状況の変化に応じた問題解決能力」は1位だった。

日本は「読解力」の平均点が500点中289点(前回比7点減)で、前回2位のフィンランドに逆転された。「数的思考力」も291点(同3点増)で、同じく前回2位だったフィンランドに抜かれた。OECD平均はそれぞれ260点と263点。

文部科学省は「日本の成績は大きく変わっていない。博士課程修了者など高学歴者の割合の高いフィンランドの高得点層が増えた」とした。

得点を「レベル1未満」から「レベル5」まで6段階に分けた比較で、日本の読解力は下位の「レベル1」以下が前回より4ポイント高い9%。数的思考力では、上位の「レベル4」以上が前回比6ポイント増の25%となるなど、成績上位層と下位層の差が拡大した。

(産経新聞)

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