ドクターイエロー「T4」が引退「見ると幸せになる」希少な新幹線、鉄道ファンが惜別

東海道・山陽新幹線の点検車両、ドクターイエロー2編成のうち、JR東海が所有する「T4」が約24年間にわたった役目を終え、1月29日にラストランを迎えた。

車両基地へ向けて東京駅を出発するドクターイエロー＝1月29日午後、JR東京駅（酒井真大撮影）

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東海道・山陽新幹線の点検車両、ドクターイエロー2編成のうち、JR東海が所有する「T4」が約24年間にわたった役目を終え、1月29日にラストランを迎えた。「電車のお医者さん」として親しまれ、目撃機会の少なさから「見ると幸せになる」という都市伝説まで生まれた。最後の雄姿を目に焼き付けようと、駅や沿線には鉄道ファンらが詰めかけ、別れを惜しんだ。

午後6時ごろ、運行を終えたT4が東京駅ホームに到着すると、集まった人たちが一斉にカメラを向け、子どもの歓声が上がった。川崎市から訪れた福島颯さん（6）は「かっこよかった。これまで線路を直してくれてありがとう」と笑った。

T4は「700系」新幹線の車両をベースに開発され、2001年に導入された。05年にデビューしたJR西日本のドクターイエロー「T5」と2編成体制で東京―博多間を走行し、レールや電気設備を検査してきた。ダイヤは非公開で、めったに見られない特別な車両としてファンに愛された。