「猫の日」の2月22日に四国で猫探し。猫たちと、その猫たちを見守る人々に出会った。
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島の集落へと続く道にある鳥居をバックに元気よく堤防をショートカットする猫。スキージャンプの「飛型点」ならかなりの高得点? =香川県・男木島(撮影・尾崎修二)

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今年も2月22日がやってきました。猫好きならご存じ「猫の日」です。

同僚らがプロ野球キャンプ取材で走り回っている今、肉球カメラマンは四国で猫探し。「新聞写真記者」と「猫カメラマン」の〝二刀流〟今季も継続です(笑)。

〝神社猫〟 徳島・王子神社

まず最初に訪れたのは「猫神さん」の愛称で知られる徳島市の王子神社。徳島県文化の森総合公園内にあり、豊かな自然に囲まれた社務所には6匹の〝神社猫〟が暮らしています。

取材当日は猛烈な寒波に見舞われ、猫たちは暖かい部屋に隠れていましたが、気の毒に思ったのか? チョビひげがキュートな「もーちゃん」がモデルになってくれました。

「猫神さん」の愛称で知られる王子神社で暮らす「もーちゃん」。看板猫として多くの参拝者に愛されている =徳島市の王子神社(撮影・尾崎修二)

春になったら再訪することを宮司さんに約束した後、公園内では数匹の地域猫に出会いました。近所の住民が給餌や見守りをしっかりとされていて健康そうな猫ばかりです。

王子神社そばの公園で出会った猫。階段を登る後ろ姿に声を掛けると怪訝そうな顔で振り向いてくれた =徳島市内(撮影・尾崎修二)

猫、島民、観光客も幸せに 香川・男木島

翌朝はフェリーで香川県の男木島に渡りました。およそ8年ぶりの訪問。

港を見下ろす高台で遊んでくれた猫。視線の先には小鳥の姿があった =香川県・男木島(撮影・尾崎修二)
港を見下ろす高台で遊ぶ猫。「ザラザラした石の角が気持ちイイ!」 =香川県・男木島(撮影・尾崎修二)

一時は猫の数が増え過ぎたことに加え、観光客のマナーが問題視されるなど、島に暮らす猫にとっては厳しい時期もあったそうですが、ボランティアらの尽力、適切な不妊手術なども奏功し現在はバランスのとれた環境で猫たちの健康状態も上々なことを実感しました。

フェリーが行き交う港を見下ろす高台のカフェ「夕日と猫の家」で遊んでいた猫。毛艶も良く、元気いっぱい! =香川県・男木島(撮影・尾崎修二)
港のそばでジョウロの水を飲む茶トラ猫。近くに猫用の水飲み場が有っても「コレが美味しいんだニャン」? =香川県・男木島(撮影・尾崎修二)

不妊手術を受けた印として耳の先端をV字にカットされた「さくら猫」たちはもちろん、島の住民や観光客も幸せになれる島として、理想のモデルケースとなってもらいたいと心から願いながら高松へのフェリーに乗り込みました。

旅客船の港付近で日向ぼっこをしていた2匹の猫。強い海風をしのげて暖かい場所を知り尽くしているようだった =香川県・男木島(撮影・尾崎修二)
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うどん店の看板猫 香川・綾川町

翌日は個人的に食べてみたかった讃岐うどんの名店「山越うどん」(香川県綾川町)へ。

大人気のうどん店「山越うどん」 =香川県綾川町(撮影・尾崎修二)

開店前にお邪魔したお店の庭には1匹のキジトラ猫の姿。

同店の山越富士子さんが「この子はまだ看板猫見習い。本当の看板猫はココちゃんです」と教えてくれました。

大人気のうどん店で看板猫として愛されているココちゃん =香川県綾川町の山越うどん(撮影・尾崎修二)

近所の野良猫がおなかを空かせてさまよっているとき、鼻の奥をくすぐる「出汁(だし)の香り」を頼りにたどり着くのがこの場所なのかもしれない、と本気で思った肉球マニアカメラマンなのでした。

大人気のうどん店に“新加入”した看板猫見習い。新人の仕事だとばかりに開店前、庭のチェックに余念がない =香川県綾川町の山越うどん(撮影・尾崎修二)

たくさんの猫たち、そして彼らを見守る人々に出会い、その優しさに触れて、心を温めてもらえました。今日2月22日は「猫の日」ですが、猫好きにとっては365日「猫の日」です!

筆者:尾崎修二(産経新聞)

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