
報道公開された領土・主権展示館の「イマーシブ・シアター」。尖閣諸島の映像が壁や床に投影される=4月17日午後、東京都千代田区(鴨川一也撮影)
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領土に関する政府の情報発信拠点「領土・主権展示館」(東京都千代田区)が4月18日にリニューアルオープンした。館内では、北方領土(北海道)、尖閣諸島(沖縄県石垣市)、竹島(島根県隠岐の島町)などが日本固有の領土であることを示す資料などが展示されている。
リニューアルは、来館が少なかった若年層を含め幅広い層に領土をめぐる情勢を理解してもらう狙いがある。従来の「読む展示」から、映像を活用した「体感する展示」中心へとコンセプトを変更した。

17日に報道公開された館内は、大型モニターやプロジェクターによってさまざまな映像が展開されていた。
目玉展示の「イマーシブ・シアター」では、13台のプロジェクターが壁と床、天井の5面に各島の風景のCG映像を投影。北方領土なら流氷の間を泳ぐシャチ、尖閣諸島なら断崖に巣をつくるアホウドリなど、それぞれの地域に生息し、またはかつて生息していた生物が映し出された。

島々の空を飛んだり、周辺の海に潜ったりしているかのような迫力ある約7分の映像を見ることができる。
内閣官房領土・主権対策企画調整室の斎藤康平企画官は「映像を見て、実際に現地に行ったつもりで島のことを知ってもらえれば」と話し、「国会からも近いので修学旅行や社会科見学でも足を運んでほしい」と呼びかけた。

今年夏から秋にかけて拡張部分もオープンする予定だ。
筆者:鴨川一也(産経新聞)
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