取材に応じる宝塚歌劇団雪組トップスターの朝美絢=兵庫県宝塚市
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18世紀末のイギリスで、ファッションセンスを武器に階級社会を駆け上がった実在の人物のあゆみを描くミュージカル「ボー・ブランメル~美しすぎた男~」(作・演出=生田大和)の雪組公演が11月1日から、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で上演される。主人公ジョージ・ブランメルを演じるトップスターの朝美絢が1が10月15日、取材に応じた。見どころとして普段の舞台とは違うタイトな「ブランメルスタイル」の衣装を挙げ、「お客さんがスタイルをまねしたくなるような舞台を届けたい」と話した。

朝美が演じるブランメルは、洗練されたファッションセンスと立ち居振る舞いから「ダンディズムの祖」と称される。副題の通り「美しすぎた男」を演じることに、朝美は「プレッシャーしか感じなかった」と明かす。
ダンディズムに関する書籍を読んだといい、「ブランメルの芯にある熱い部分と、彼の野心が生まれた背景を大切に演じたい」と語る。自身の美学について問われると、「美は内面から発光するものだと思う」といい、「背中で語れる男役になりたい」と答えた。

昨年のトップ就任から約1年。これまでを「明るくて前向きな雪組生の姿を見て、自分が存在できている」と振り返り、「自分も太陽のようにみんなを照らしていけたらいいな」とやわらかなトーンで話す。
今回の公演は、相手役を務めてきた娘役トップスター、夢白あやの退団公演となる。「トップコンビとしての作品は少ないけど、一緒に舞台を作ってきた年数はすごく濃密だった。最後まで宝塚の舞台での娘役を楽しんでほしい」と思いを寄せた。
筆者:堀口明里(産経新聞)
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