写真撮影に応じられる秋篠宮さまと秋篠宮妃紀子さま=12月1日午前、東京都港区の秋篠宮邸(宮内庁提供)
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秋篠宮さまは11月30日、60歳の還暦の誕生日を迎えられた。これに先立ち赤坂東邸(東京都港区)で記者会見し、戦後80年の節目について「先の大戦へ思いを馳せ、また今の平和な世の中が継続していることの大切さというものを考えるきっかけになった」との考えを示された。また、長男、悠仁さまの成長を喜ばれた。
皇太子時代の天皇陛下が担われていた「七大行啓」と呼ばれる地方公務のうち、殿下は「全国障害者スポーツ大会」や「全国育樹祭」など4つを引き継がれた。国家的イベントの役職に就かれることも多く、今年は大阪・関西万博の名誉総裁を務めたほか、日本で初開催された聴覚障害者の国際総合大会、デフリンピックの開会式でお言葉を述べられた。
「山階鳥類研究所」など常設のものだけで13団体・組織の総裁や名誉総裁を務め、各種行事へのご臨席にあわせて国内各地を積極的に視察されている。
先の大戦や震災で命を落とした国民を悼むお気持ちも強い。東京大空襲と関東大震災の春季・秋季慰霊大法要や、10月に行われる千鳥ケ淵戦没者墓苑の慰霊祭にも参列されている。
これらのご活動は、国民と苦楽を共にされる上皇陛下のお気持ちを引き継ぎ、天皇陛下を支えられるためのものだ。ご活動の多くに、秋篠宮皇嗣妃殿下のお姿があった。

19歳の悠仁さまは9月、成年式に臨まれた。秋篠宮さまは「ずっと小さいというイメージがある」としながら、式に向けて入念な準備を進められる姿を見て「時の流れの速さを感じました」とその成長に感慨を示された。悠仁さまは今後、学業を優先しつつ公的な活動に臨まれるが、秋篠宮さまは「一つ一つを大切に思いながら、丁寧に取り組んでほしい」と期待された。
皇室典範で皇位継承権を持つ未成年の男性皇族はおらず、公的活動を担う皇族数も減少している。秋篠宮さまは「状況を変えるのは、今のシステムではできません」とし、「全体的な公的な活動の規模を縮小するしか、今はないのではないか」と述べられた。
(産経新聞)
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