IIBC 2025 高校生英語エッセイ賞受賞者、過去の受賞者、IIBC関係者(©Naoki Hayashi)
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「つながる心、広がる世界~コミュニケーションを通じた響きあい~」-。日本の高校生がそんなテーマで書いた英語エッセイコンテストの表彰式が11月23日、都内のホテルで行われ、受賞した8人の高校生たちに賞状と記念品が授与された。彼らの世界は、エッセイを書くことでどのように広がったのか―。JAPAN Forwardは、日本の若者の声を世界に発信する企画「Ignite」の中で、受賞8作品を順次紹介していく。
コンテストを主催したのは、日本でTOEIC Programを実施・運営する一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC、東京都中野区中野、藤沢裕厚理事長)。今年で17回目だ。毎年多くの高校生たちが参加し、今年度は個人部門で224校、433作品、および団体部門で68校、3936作品と、いずれも過去最多の応募数となった。
審査員長を務めたIIBCの藤沢理事長は、「これほど多くの作品から優秀作を選ぶことは非常に難しい審査になりました。多くの作品が海外での生活や留学体験に基づくものでしたが、日本における日常生活の中での心の通じ合いを描いた作品も今年は多く寄せられ、いかに世界が広がったかを巧みに表現した作品も見受けられました。このような素晴らしい作品が今後も増えていくことを期待しています」と講評した。

最優秀賞に輝いた仙台育英学園高等学校1年(宮城県)、土屋遼人(つちや・はると)さんは、「Thank you without saying」というタイトルのエッセイを執筆。「私が小学校の時、障がいのある同級生が、言葉ではなく行動で感謝を伝えてくれた経験をもとに、『コミュニケーションの本質とは思いであること』、そして『沈黙の大切さ』を書きました」と喜びを語った。
優秀賞には、洗足学園高等学校5年(神奈川県)、菅原俐亜(すがわら・りあ)さんは、自らの作品「Flight」について、「聴覚に障がいのあるダンサーとの出会いを契機に、言葉を超えた心のつながりを学んだ経験を綴りました。違いを受け入れ、互いを理解し合うことで得られる新たな気づきを、読者の皆さまにも共に感じ取っていただければ幸いです」とコメントした。
また、優良賞に選ばれた松山東雲中学・高等学校3年(愛媛県)の西宮莉杏(にしみや・りあん)さんの作品名は「HUG – Healing, Understanding, Giving」。「1カ月間のアメリカ留学で、私の心を強く捉えたのがハグでした。はじめて交わしたハグ。心をつなぐものでした。オバマ元大統領が広島訪問で見せたハグ。HUGの持つ力(Healing, Understanding, Giving)と平和の願いを伝えたくてエッセイにしました」と述べた。

特別賞には、▽専修学校クラーク高等学院天王寺校2年(大阪府)、呉潤希(おう・ゆに)さんの「My Passport to the World: How Communication Opened My Mind」▽高知県立高知丸の内高等学校3年(高知県)、岡村昊虹(おかむら・こうこ)さんの「Cinematic Bridges」▽近江兄弟社高等学校3年(滋賀県)、小西琉偉(こにし・るい)さんの「Finding Harmony Through Dialogue」▽関西創価高等学校2年(大阪府)、中村修都(なかむら・しゅうと)さんの「To Quarrel or Debate, That is the Question」▽報徳学園高等学校2年(兵庫県)、林悠椰(はやし・ゆうや)さんの「From Annoyance to Understanding」-の5作品が選ばれた。
世界は混沌とした情勢だが、JAPAN Forwardは、未来を見つめて前進する日本の若者たちの思いを世界に伝えていきたい。
著者:JAPAN Forward
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