ミラノ・コルティナ冬季五輪が、イタリア・ミラノのサンシーロ・オリンピックスタジアムで開会した。国内外の選手の活躍や妙技に、心からの拍手を送りたい。
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選手村が報道公開され、撮影に応じるフィギュアスケート女子の坂本花織(右)とアイスダンスの吉田唄菜、森田真沙也組=2月3日、イタリア・ミラノ(佐藤徳昭撮影)

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ミラノ・コルティナ冬季五輪が2月6日(日本時間7日未明)、イタリア・ミラノのサンシーロ・オリンピックスタジアムで開会した。聖火はミラノとコルティナダンペッツォの2カ所で灯(とも)された。

いずれも日本に縁深い町だ。「ファッションの都」として日本人観光客も多いミラノは、サッカーの強豪2クラブの本拠地としてもおなじみだ。ACミランではかつて本田圭佑が「10番」を背負い、インテル・ミラノでは長友佑都が中心選手として活躍した。

コルティナダンペッツォでは2度目の冬季五輪である。1956年大会では、アルペン競技の回転で猪谷千春が銀メダルを獲得した。これが日本選手の冬季五輪初メダルだった。コルティナは44年大会の開催地に決まっていたが、第二次世界大戦のために中止となった。同様に40年大会が幻の五輪となって64年に悲願の実施を遂げ、2021年に2度目の五輪を開催した東京の歩みとも酷似している。

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W杯ジャンプ女子個人第6戦で8位となった高梨沙羅=2025年12月、ビスワ(共同)

大会では、新旧日本選手の活躍を楽しみたい。長く冬の競技を楽しませてくれたフィギュアスケートの坂本花織は今季限りの引退を明言している。スキージャンプで4大会連続出場の高梨沙羅もこれが最後の五輪となる可能性が高い。一方でフィギュアの中井亜美やジャンプの丸山希らメダルを望める若手の覚醒が頼もしい。

人気のカーリングでは前回銀メダルのロコ・ソラーレを破って同世代のフォルティウスが出場する。

北京冬季五輪・男子スノーボードハーフパイプ決勝での平野歩夢=2022年2月、雲頂スキー公園(桐原正道撮影)

スノーボードではエース平野歩夢の負傷が心配だが、各種目で後進の金メダル候補がめじろ押しだ。

一方でウクライナに侵攻するロシアからは、中立と認められた選手が個人資格で出場する。ロシアはソチ大会直後にクリミア半島へ侵攻し、北京大会直後にはプーチン大統領がウクライナ派兵命令の演説を行った。

モスクワで外国との軍事技術協力に関する会合を開いたロシアのプーチン大統領(中央)=1月30日(大統領府提供・タス=共同)

国連総会はミラノ大会前後の五輪休戦を決議したが、決議が求める休戦期間中もキーウなどへの無人機攻撃が続いている。五輪の価値に背を向ける国に、スポーツ界の制裁は甘すぎる。

温暖化で雪不足も懸念されるなど、大会が抱えるさまざまな問題は深刻だが、開幕する大会には、まず円滑な競技の進行を望みたい。そして国内外の選手の活躍や妙技に、心からの拍手を送りたい。

2026年2月5日付産経新聞【主張】を、一部情報を更新して転載しています

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