昨年の「建国記念の日」奉祝秋田県大会。日の丸の小旗を手に参加者全員で行われた「聖寿の万歳」
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世界に今ある国家のうち最も古くから続く国は日本である。由緒ある建国について、誇りをもって語り継いでいきたいものだ。
建国記念の日を迎えた。「建国をしのび、国を愛する心を養う」日であると、祝日法は定めている。
古事記や日本書紀が建国の由来を伝えている。
理想の国づくりの地を求めて九州から東へ進んだ神武天皇の軍勢は、紀伊半島の熊野で険しい山に阻まれて道に迷ってしまう。この時、天から遣わされた八咫烏(やたがらす)が現れ、大和(奈良)の地へと導いた。
大和を平定した神武天皇は、その地で即位した。日本の建国である。この年を元年とする日本紀元(皇紀)で数えると、今年は2686年に当たる。
日本はつねに天皇を首座に戴(いただ)いて歴史を紡いできた。今上陛下は第126代の天皇でいらっしゃる。とても長い歴史がありながら王朝が一度も変わらなかった国は日本の他には見当たらない。先の大戦など苦難の時期もあったが、全体でみれば、それだけ日本が平和で安定していたといえよう。
先人たちが大切に守ってきた日本を、私たちの世代も次代へ引き継いでいきたい。

そこで残念なのは、建国の由来が周知されているとは言い難いことだ。政府主催の記念式典は開かれず、学校教育でもほとんど教えられていない。それどころか、科学的根拠がないと否定する向きが今もある。
占領下の昭和23年に廃止されるまで、2月11日は紀元節と呼ばれる祝日だった。
だが、占領期には連合国軍総司令部(GHQ)の方針で、日本国民の愛国心や団結心を養う制度やしきたりが次々に打ち切られていった。紀元節もその一つだったが、復活を願う国民の声は強く、41年の祝日法の改正で、「建国記念の日」が定められた。
この日に日本の成り立ちや歴史を振り返る意義は大きい。特に子供たちにとっては、国を愛し、伝統文化を大切にする態度を育むことにもなる。
国民の結束を強め、日本の独立と平和を守っていこうという意志も養いたい。
政府は、建国を祝う式典を主催すべきである。家庭や地域の役割も重要だ。親から子へ、建国の由来を伝えたい。
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2026年2月11日付産経新聞【主張】を転載しています
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