「オール沖縄」勢力が推す候補とともに険しい表情で衆院選の開票速報を見つめる沖縄県の玉城デニー知事(右)=2月8日夜、沖縄県宜野湾市(大竹直樹撮影)
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米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力が崩壊の危機にある。2月8日に投開票された衆院選でオール沖縄の候補が初めて全敗。統一候補の擁立を断念した沖縄4区を含め全4選挙区で議席を失い、「ゼロ」になった。
「築城十年、落城一日」。結成から10年が経過したオール沖縄は総崩れとなった。どんなに時間をかけて構築しても瓦解(がかい)するときはあっけないものである。
玉城デニー知事は衆院選から一夜明けた9日、「高市旋風がぱっと吹いた感じだ」と敗因を語ったが、はたしてそうだろうか。「蟻(あり)の穴から堤も崩れる」というが、オール沖縄はあまりに「穴」を放置しすぎた。
沖縄2区では〝内紛〟が勃発。社民党を昨年離党した前職の新垣邦男氏が新党「中道改革連合」(中道)から立候補する一方、社民党は元職の瑞慶覧長敏(ずけらんちょうびん)氏を擁立し、「分裂選挙」となった。政権批判票や辺野古反対票を食い合った結果、いずれも落選している。
故・翁長雄志前知事が提唱した、辺野古移設問題以外は「腹八分、腹六分、場合によっては腹四分でも(折り合う)」も忘れてしまったのか。失礼ながら、オール沖縄関係者にそんな疑問をぶつけると、「おお、産経は分かってくれるか」と妙に感心され、「本質は何か。みんなが今、見失っている」と嘆いた。
「選挙互助会に落ちぶれた」(れいわ新選組の山本太郎代表)オール沖縄は、辺野古反対のワンイシュー(単一論点)ですら団結できなくなってしまった。
筆者:大竹直樹(産経新聞那覇支局長)
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2026年2月11日付産経新聞【沖縄考】より
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