日本酒「獺祭」を展開する株式会社獺祭と、三井不動産株式会社が、業種の垣根を超えた「獺祭の酒造りセミナー」を開催した。両社が手を組んだ背景には、「伝統」を重んじながらも「革新」に挑み続けるという、共通のビジョンがある。
Dassai Mitsui

セミナーを企画したギリークラブ主宰渡辺氏と、講師の獺祭・松藤氏

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日本酒「獺祭」を展開する株式会社獺祭と、大手デベロッパーの三井不動産株式会社が、業種の垣根を超えた「獺祭の酒造りセミナー」を開催した。異業種に見える両社が手を組んだ背景には、「伝統」を重んじながらも「革新」に挑み続けるという、共通のビジョンがある。

セミナーは、獺祭の松藤直也執行役員・ブランドディレクターを講師に迎え、日本酒ファンからブランディングに関心を持つ三井不動産関係者、多様な受講生を迎えて開催された。

獺祭が貫く「挑戦と伝統」へのこだわり

松藤氏は、国内外で躍進を続ける獺祭の挑戦と、徹底した酒造りへのこだわりについて語った。

獺祭の海外進出への取り組みについて、世界的な品質ベンチマークであるコーシャ認定取得や、米国での「獺祭BLUE」の挑戦などを紹介。観光庁の「インバウンド消費動向調査」(2024年4月~2025年3月)でも、獺祭は訪日客が満足した買い物ベスト12位にランクインするなど、国内外での評価についても共有された。

一方で、獺祭が醸造工程において妥協しない姿も力説した。米の選定、蒸す過程において、獺祭では少量での蒸し上げ、水分量のグラム単位での調整といった、徹底したこだわりを貫いている。伝統への敬意と絶え間ない挑戦の姿勢に、会場からは感嘆の声がもれた。

Sake was offered to the participants for tasting.

参加者には獺祭の利き酒が提供され、酒米の山田錦を45%まで磨いた「純米大吟醸45」、瓶内で45%精米の山田錦とにごりが二次発酵した「にごりスパークリング」、山田錦を23%まで磨き上げた最高傑作「純米大吟醸 磨き二割三分」の違いを体験した。

街づくりに通ずる共鳴

セミナー会場となったのは、三井不動産の主力開発地の一つである日本橋の日本橋室町三井タワーである。三井不動産は、日本の文化・芸能の発信地である日本橋で、伝統を重視しながらも、多様なテナント誘致に向けた革新的な街づくりを続けている。

三井不動産上席主幹 黒田耕弘氏

業種を超えた共感について、三井不動産の黒田耕弘上席主幹は次のように語る。

「(三井不動産は)日本橋という伝統ある街で、コンセプトを残しながら、よみがえらせながら(街を)つくっていく。獺祭さんも、古きよきものを残しながら、新しいやり方を革新し、チャレンジする。(私たちの)街づくりにも通ずるし、共鳴する。」

株式会社獺祭 執行役員ブランドディレクター 松藤直也氏

最後に、講師を務めた獺祭の松藤氏に今後のビジョンと意気込みを伺った。

「日本だけではなくて、世界に出ていかないといけない。そして、世界に尊敬をもって受け止めてもらえる存在になりたい。世界のアルコール飲料に負けない、素晴らしいものだということを知ってもらえるよう邁進していきたい」と、力強く結んだ。

(JAPAN Forward)

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