
志賀さん(右)とペアを組んで訓練を受ける航空自衛隊の警備犬、ジャスミン=2023年9月4日午後、入間基地(中村雅和撮影)
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空自・中部航空警戒管制団基地業務群、志賀敬祐2等空曹(36)は、入間基地(埼玉県狭山市)の専門部隊「警備犬管理班」に所属する。アクロバット飛行のブルーインパルスなどのイメージが強い空自だが、同班は不審者の警戒や災害時に活躍する警備犬を管理。トレーナー兼ハンドラーとして中心的な役割を担っている。
「相棒」はベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの「ジャスミン号」(雌、4歳)。頭が良く、困難なことにも挑戦する気質といい、毎日、基地内での訓練を欠かさない。
警備犬はその嗅覚や俊敏さを生かし、もともと不審者の警戒や爆破物検知などに当たってきたが、東日本大震災をきっかけに、生存者捜索などのため災害現場に派遣されるようになっている。

志賀さんとジャスミン号も、静岡県熱海市の大規模土石流や能登半島地震の現場にそれぞれ1週間派遣され、捜索活動に従事。「(がれきの山に見立てた訓練場での)訓練した通りのことができた」と振り返る。
苦楽をともにしてきたジャスミン号は、家族同然の存在だ。「生後6カ月から担当しており、親と思われているから従順に命令に従う。褒められたい気持ちで一生懸命訓練する」。頼もしい相棒をこう評価し「国民の自衛官に選出された隊員として見られるという立場を忘れず頑張っていきたい」と、さらなる飛躍を誓った。
筆者:柳原一哉(産経新聞)
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2025年9月28日産経ニュース【国民の自衛官 横顔⑥】を転載しています
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