産経新聞の宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。
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エクアドル大統領夫妻との懇談に臨まれる秋篠宮ご夫妻=8月29日午前、東京・元赤坂の宮邸(宮内庁提供)

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天皇陛下は8月29日と9月2日、静養中の那須御用邸付属邸(栃木県那須町)で、政府の閣議に関わる文書などに目を通し、署名・押印する執務に臨まれた。

1日には、お一方で皇居・宮中三殿にて、国民の安寧を祈る宮中祭祀(さいし)「旬祭」に臨まれた。陛下は同日、付属邸へ戻られた。皇后さまは付属邸で慎み深く過ごされた。

天皇、皇后両陛下の長女、敬宮(としのみや)愛子さまは8月29日~9月1日、那須御用邸付属邸に入り、ご一家で静養された。両陛下は3日、帰京された。

秋篠宮ご夫妻は8月29日、赤坂御用地(東京都港区)にあるお住まいの秋篠宮邸で、エクアドルのノボア大統領夫妻とご懇談。両国の親善をはじめ、エクアドルの文化や多様な自然、ガラパゴス諸島の保全などについて、和やかに言葉を交わされた。

エクアドル大統領夫妻との懇談に臨まれる秋篠宮ご夫妻=8月29日午前、東京・元赤坂の宮邸(宮内庁提供)

ご夫妻は9月1日、東京都慰霊堂(墨田区)を訪れ、大正12年の関東大震災と昭和20年の東京大空襲の犠牲者を追悼する大法要に臨まれた。ご夫妻は関係者によるあいさつの後、お一方ずつ霊殿の前に進んで焼香し、犠牲者を悼まれた。

秋篠宮さまは2日、神奈川県を訪れ、総裁を務める大日本農会が農業の振興に貢献したとして表彰した伊勢原市の酪農家の牧場や、川崎市の果樹農家を視察された。

大日本農会農事功績表彰果樹部門受章農家から説明を受け、ナシ園を視察される秋篠宮さま=9月2日午前、川崎市多摩区
大日本農会農事功績表彰畜産部門受章農家の説明を受けながら視察される秋篠宮さま=9月2日午後、神奈川県伊勢原市

秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さまは2日、秋篠宮邸で、オーストラリアのモスティン総督夫妻とご面会。オーストラリアの自然や文化などについて、和やかに懇談された。

オーストラリア総督夫妻との懇談に臨まれる秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さま=9月2日午後、東京・元赤坂の宮邸(宮内庁提供)

佳子さまは8月31日、東京都千代田区のホールを訪れ、「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」にご臨席。開会式のお言葉で、冒頭を除き、声を発することなく手話だけを使い「皆様一人一人が、これまで積み重ねてきた努力の成果を存分に発揮できるよう、応援しています」と高校生らにエールを送られた。会場には通訳の音声も流れた。

佳子さまは、手話を使って自らの体験などについて発表する高校生に、両手をひらひらとさせる手話の拍手をされた。

「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」の客席で、関係者と言葉を交わされる秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さま=8月31日午後、東京都千代田区
「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」で、おことばを手話でのべられる秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さま=8月31日午後、東京都千代田区

日本工芸会の総裁を務める佳子さまは9月4日、日本橋三越本店(中央区)で、同会などが主催する「第72回日本伝統工芸展」を鑑賞された。佳子さまは、自ら総裁賞に選んだガラス製の重箱の内部をのぞくと、箱に施されたフジの花の模様について「池に写っているフジをのぞき込んでいるような気持ちになって」と伝えられた。その後の授賞式では、総裁賞受賞者に賞状を手渡された。

日本伝統工芸展で、日本工芸会総裁賞を受賞した作品を鑑賞される秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さま=9月4日午前、東京都中央区
日本伝統工芸展の授賞式で、日本工芸会総裁賞を授与される秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さま=9月4日午後、東京都中央区(代表撮影)

寬仁親王妃信子さまは2日、日本武道館(千代田区)で開催された全国警察柔道選手権大会および全国警察剣道選手権大会にご臨席。3日には、渋谷ヒカリエ(渋谷区)を訪れ、皇室の帽子を手掛けた故・平田暁夫氏が設立したブランドの記念ショーをご覧になった。

ラグビー女子ワールドカップ(W杯)視察のため、英国を非公式訪問していた三笠宮家の彬子さまは2日、帰国された。翌3日、皇居・賢所を参拝し、英国訪問を無事に終えたことを報告された。彬子さまは日本ラグビーフットボール協会の名誉総裁を務められている。

筆者:中村昌史、吉沢智美(産経新聞)

2025年9月5日産経ニュース【皇室ウイークリー(913)】を転載しています

皇室ウイークリー】は毎週金曜日、「産経ニュース」に掲載している企画です。ニュース紙面ではあまり触れられない各宮家のご活動や、上皇ご夫妻のご様子を含め、宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。紙面で掲載できなかった写真もご紹介しています。さらに「皇室ウイークリー」だけのために撮影した写真も、アップしています。

また皇室のご動静は、産経新聞社が取材協力している季刊誌『皇室 Our Imperial Family』でも、詳しくご紹介しています。

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