
広島原爆養護ホーム「舟入むつみ園」で、入所する被爆者たちと懇談される秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さま=8月11日午前、広島市中区
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天皇陛下は8月8日、2025年大阪・関西万博で参加国を日替わりで紹介する「ナショナルデー」にあわせて来日したペルーのボルアルテ大統領と皇居・御所でご会見。同国で進む灌漑(かんがい)事業などについて説明を受けられた。
水問題の研究をライフワークとする陛下は、事業を進める上で古代インカ帝国時代の灌漑工事も研究していることを聞くと「灌漑の問題について考えるにあたって、その地域で過去どういったことをやってきたかといったことから学ぶことは大変重要」と伝えられた。

天皇、皇后両陛下は9日、長崎原爆の日に当たり、長女の敬宮(としのみや)愛子さまとともに皇居・御所で黙禱(もくとう)された。上皇ご夫妻もお住まいの仙洞(せんとう)御所(東京都港区)で、現地の式典の様子をテレビ中継で見守り、投下時刻に合わせて黙禱された。
両陛下は12日、モンゴル訪問を終えたあいさつのため、上皇ご夫妻のお住まいである仙洞御所に足を運ばれた。

秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さまは10~11日、広島県を私的に訪問された。10日は広島市で、先の大戦の原爆投下により被爆し、白血病のため12歳で亡くなった佐々木禎子さんを題材にしたミュージカルをご鑑賞。

上演後には盛んに拍手を送られた。紀子さまは出演者らに「作品に込めたメッセージを世界に対して広く訴求できていたと実感しています」と、英語で感想を伝えられたという。

お二方は11日、爆心地近くの平和記念公園(同市)にある広島平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)にご拝礼。雨が降りしきる中、交互に傘を差し合いながら、白い花を供花された。

その後、佐々木禎子さんがモデルとなった「原爆の子の像」をご覧に。宮内庁職員らと折った千羽鶴を納められた。
また、お二方は市内の原爆養護ホーム「舟入むつみ園」をご訪問。紀子さまは入所者から学生らを対象とした平和学習について話を聞かれ、佳子さまは「皆さんにお会いしたいと思っていたので、お時間お作りいただいてうれしいです」と声を掛けられた。
三笠宮家の彬子さまは8日、日本武道館(東京都千代田区)で開催された高松宮記念杯第33回全日本銃剣道選手権大会と、彬子女王杯第1回全日本女子銃剣道選手権大会に臨席された。
三笠宮家の瑶子さまは11日、米国カリフォルニア州で開かれる日本の芸術文化を紹介するイベントに臨席するため羽田空港から民間機で出発された。宮内庁によると、瑶子さまはイベントのプロジェクトに私的な立場でご参画。イベントでは能登半島地震で被災した九谷焼の伝統工芸士らの作品が紹介される。
第56回全国ママさんバレーボール大会に臨席するため愛知県を訪問していた高円宮妃久子さまは9日、帰京された。

11~12日には高円宮賜杯第45回全日本学童軟式野球大会開会式臨席のため新潟県をご訪問。14日には第42回産経国際書展と2025産経ジュニア書道コンクール鑑賞のため東京都美術館(東京都台東区)へ足を運ばれた。

久子さまの長女、承子さまは8~9日、全国高校総合体育大会(インターハイ)アーチェリー競技観戦などのため、山口県を訪問された。
筆者:中村昌史、吉沢智美(産経新聞)
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2025年8月15日産経ニュース【皇室ウイークリー(910)】を転載しています
【皇室ウイークリー】は毎週金曜日、「産経ニュース」に掲載している企画です。ニュース紙面ではあまり触れられない各宮家のご活動や、上皇ご夫妻のご様子を含め、宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。紙面で掲載できなかった写真もご紹介しています。さらに「皇室ウイークリー」だけのために撮影した写真も、アップしています。
また皇室のご動静は、産経新聞社が取材協力している季刊誌『皇室 Our Imperial Family』でも、詳しくご紹介しています。
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