
モンゴル訪問を前に記者会見される天皇陛下=7月2日午後、皇居・宮殿「石橋の間」
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天皇陛下は6月30日、皇居・宮殿で、陛下自身のためのおはらいの儀式「節折(よおり)の儀」に臨まれた。7月1日には皇居・宮中三殿で、国民の安寧を祈る宮中祭祀(さいし)「旬祭」にも臨まれた。
陛下は2日、皇后さまとともに6日から国賓としてモンゴルへ公式訪問するのを前に、宮殿で記者会見に臨み「我が国とモンゴルとの間に培われてきた交流の歴史に思いをはせたい」と語られた。
陛下は両国の協力関係を振り返り、日本のカリキュラムを導入して運営される教育施設などについてもご言及。「若い世代の学生さんたちや子どもさんたちと直接交流することを楽しみにしております」とほほ笑まれた。
一方、先の大戦でモンゴルに抑留された日本人について「約1万4千人のうち約2千人が不幸にして亡くなられた」と思いを寄せられた。戦後80年の今年、硫黄島(東京都小笠原村)や沖縄県、広島市などを巡る「慰霊の旅」を続けていることを念頭に「亡くなられた方々のことを忘れず、過去の歴史に対する理解を深め、平和を愛する心を育んでいくことが大切ではないか」と述べられた。
秋篠宮ご夫妻は3日、2025年大阪・関西万博で実施された日本のナショナルデーの式典に臨席するため、大阪府を日帰りで訪問された。秋篠宮さまは大阪・関西万博の名誉総裁を務められている。

EXPOホールで行われた式典で、秋篠宮さまは「日本の持つ魅力を、世界の人々とともに、再発見することができる日になることを期待します」と述べられた。
その後、映画監督の河瀬直美さんがプロデュースしたパビリオンをご視察。パビリオンは廃校を活用しており、秋篠宮さまは「これは残さなければいけないですね」と伝えられたという。

次回の万博開催国であるサウジアラビアのパビリオンでは、中東の弦楽器「ウード」が奏でる音色に耳を傾けられた。

高円宮妃久子さまも6月27日、大阪・関西万博を訪れ、カナダや北欧などのパビリオンをご視察。28日には、モナコのナショナルデーの式典に臨席された。
常陸宮妃華子さまは7月1日、都内ホテルで開かれた公益社団法人「発明協会」主催の「全国発明表彰式」に臨まれた。発明協会は常陸宮さまが総裁を務められている。
日本ラグビーフットボール協会の名誉総裁である三笠宮家の彬子さまは6月27日、都内で開催された「オールブラックス ラグビークリニック」にご臨席。28日には「リポビタンDチャレンジカップ2025」観戦のため、秩父宮ラグビー場(東京都港区)に足を運ばれた。30日には、総裁を務める中近東文化センター(三鷹市)で理事懇談会に臨席された。
久子さまと長女の承子さまは7月1日、能登半島地震で被災した救難所などの復興状況視察のため、石川県を日帰りで訪問された。久子さまは、海難救助のボランティア救助員を支援する公益社団法人「日本水難救済会」の名誉総裁に就任されている。

お二方は、七尾市や輪島市の救難所所長らとご懇談。大規模な火災が発生した「輪島朝市」では、黙禱(もくとう)をささげられた。
筆者:中村昌史、吉沢智美(産経新聞)
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2025年7月4日産経ニュース【皇室ウイークリー(904)】を転載しています
【皇室ウイークリー】は毎週金曜日、「産経ニュース」に掲載している企画です。ニュース紙面ではあまり触れられない各宮家のご活動や、上皇ご夫妻のご様子を含め、宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。紙面で掲載できなかった写真もご紹介しています。さらに「皇室ウイークリー」だけのために撮影した写真も、アップしています。
また皇室のご動静は、産経新聞社が取材協力している季刊誌『皇室 Our Imperial Family』でも、詳しくご紹介しています。
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