産経新聞の宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。
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滋賀県立盲学校で点字封筒の制作作業をご覧になる天皇、皇后両陛下=9月29日午後、滋賀県彦根市

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天皇、皇后両陛下は9月28日、国民スポーツ大会(旧国民体育大会)の総合開会式臨席のため、滋賀県を訪問された。

国民スポーツ大会の総合開会式に出席するため、会場に到着され、出迎えを受けられる天皇、皇后両陛下=9月28日午後、滋賀県彦根市

同県彦根市で開催された総合開会式のセレモニーでは観衆とともに手拍子を打ち、琵琶湖の水をイメージした青いタオルを掲げられた。天皇陛下は開会式のお言葉で選手らを激励し、役員やボランティアらをねぎらわれた。

国民スポーツ大会の総合開会式でお言葉を述べられる天皇陛下と皇后さま=9月28日午後、滋賀県彦根市

両陛下は翌29日、大津市でバドミントン競技をご観覧。説明者に技術面などの質問を熱心に重ねられた。陛下は「スマッシュが速いですね」と述べ、迫力のある試合展開に見入られたという。

両陛下はその後、県立盲学校(彦根市)で授業などをご見学。生徒らに「生活は楽しいですか」「クラブ活動は何ですか」などと、にこやかに声をかけられた。古くから盲導犬育成に関わりがある同校では団体関係者ともご交流。お二方は、歩み寄った盲導犬を抱き寄せ、「お利口ですね」と語り掛けられていた。

国スポでは、三笠宮家の彬子さまが10月2日にボクシング競技、妹の瑶子さまが9月30日~10月1日に卓球競技と剣道競技、レスリング競技、高円宮妃久子さまが2日にホッケー競技をそれぞれ、ご覧になった。

陛下は9月30日、2025年大阪・関西万博の参加国を日替わりで紹介する「ナショナルデー」にあわせ来日したスリランカのディサナヤカ大統領と皇居・御所でご会見。古代から農業が盛んな同国の優れた灌漑(かんがい)技術が話題となり陛下は質問を重ねられた。

スリランカのディサナヤカ大統領との会見に臨まれる天皇陛下=9月30日午後、皇居・御所

陛下は10月1日、皇居・宮中三殿で、国民の安寧を祈る祭祀(さいし)である「旬祭」に臨まれた。

秋篠宮ご夫妻は1日、新国立劇場(東京都渋谷区)を訪れ、第80回文化庁芸術祭オープニング公演のオペラ「ラ・ボエーム」を鑑賞された。

文化庁芸術祭オープニング公演のオペラ「ラ・ボエーム」を鑑賞するため、新国立劇場に到着された秋篠宮ご夫妻=10月1日午後、東京都渋谷区

秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さまは2日、香川県で「瀬戸内国際芸術祭」の作品などをご視察。出迎えた人々に声をかけ、子供とハイタッチしてにこやかに交流された。瀬戸内海の直島にある「ベネッセハウスミュージアム」では、設計者である建築家の安藤忠雄さんの案内を受け作品をご覧になった。

「ベネッセハウスミュージアム」で作品を鑑賞される秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さま=10月2日午後、香川県直島町

中近東文化センターの総裁を務める彬子さまは9月29日、同センター(東京都三鷹市)を訪れ、理事会に臨席された。

三笠宮妃百合子さまが昨年11月に薨去(こうきょ)されて以降、当主不在となっていた三笠宮家について、9月30日、孫の彬子さまが継がれることが決まった。瑶子さまは引き続き、三笠宮家としてご活動。また百合子さまの長男で平成24年に薨去した寬仁親王殿下の妃である信子さまは「三笠宮寬仁親王妃家」を創設された。

久子さまは10月1日、駐日大使をはじめとする各国の外交官が、それぞれの視点で日本の姿をとらえた写真展「にっぽん―大使たちの視線2025」のオープニングセレモニーに臨席するため、六本木ヒルズ(港区)へ足を運ばれた。写真展は平成10年から開催されており、久子さまは行事の名誉総裁を務められている。

長女の承子さまは1日、2025年大阪・関西万博を訪れ、ポーランドのパビリオンをご視察。同国のナショナルデー公式式典に臨席された。

筆者:中村昌史、吉沢智美(産経新聞)

2025年10月3日産経ニュース【皇室ウイークリー(917)】を転載しています

皇室ウイークリー】は毎週金曜日、「産経ニュース」に掲載している企画です。ニュース紙面ではあまり触れられない各宮家のご活動や、上皇ご夫妻のご様子を含め、宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。紙面で掲載できなかった写真もご紹介しています。さらに「皇室ウイークリー」だけのために撮影した写真も、アップしています。

また皇室のご動静は、産経新聞社が取材協力している季刊誌『皇室 Our Imperial Family』でも、詳しくご紹介しています。

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