
91歳を迎えられた上皇后さま=10月9日、東京都港区(宮内庁提供)
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上皇后さまは10月20日、91歳の誕生日を迎えられた。宮内庁は誕生日にあたり、赤坂御用地にあるお住まいの仙洞(せんとう)御所(東京都港区)で、上皇さまとともに、にこやかに談笑するご様子などを公開した。
宮内庁によると、上皇后さまは、先の大戦終結から80年の節目を迎え、在位中の上皇さまとともにめぐった激戦地や被爆地への「慰霊の旅」などを語り合われたという。
天皇、皇后両陛下は戦後80年に際して、日米両軍の激戦地となった硫黄島(東京都小笠原村)や沖縄県、被爆地の広島県、長崎県をご訪問。上皇ご夫妻は静かに見守られ、これまでと同じように黙禱をささげられた。

上皇后さまは昨年10月に右大腿(だいたい)骨を骨折したが宮内庁によると、ほぼ回復された。侍医らの支えを受け、仙洞御所や赤坂御用地で運動を続けて脚力を維持されている。
9月には秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまが成年式に臨まれた。上皇后さまもテレビで見守り、あいさつのため訪問された悠仁さまの成長ぶりを喜ぶご様子だったという。
上皇后さまは、新聞などに細かく目を通して社会情勢に関心を持ち、幅広いジャンルの書籍を読まれる。最近は新聞記事で知った絵本「シリアの秘密の図書館」を手に取られた。上皇さまと朝食後の音読も続け「いちにち、古典」を読まれる。1月には、上皇后さまの未発表の短歌466首を収録した歌集「ゆふすげ」も出版された。
上皇后さまは今年、心臓治療で入退院された上皇さまに寄り添い、献身的に支えられた。お二方は体調に配慮しつつ、2月に葛西臨海公園(東京都)を訪れスイセンをご覧になった。4月には学習院ミュージアムで展覧会をご鑑賞。8月は静養のため軽井沢(長野県)を訪れ、昭和天皇の御製が刻まれた記念碑をご覧に。キャベツ畑を手をつないでゆっくりと歩き、生育状況なども見て回られた。
(産経新聞)
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