中国は抗日戦勝80年の軍事パレードで、台湾侵攻時に使用が想定される最新兵器を見せつけた。習近平国家主席の演説も、好戦的なトーンが目立った。

北京で行われた抗日戦勝80年の軍事パレード=9月3日(共同)
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中国は9月3日に北京で行われた抗日戦勝80年の軍事パレードで、台湾侵攻時に使用が想定される最新兵器を見せつけた。習近平国家主席の演説も、より好戦的なトーンが目立った。
習氏は10年前の戦勝70年演説では兵員の30万人削減を表明。「歴史を戒めとし平和を守る決意を固めなければならない」などと「平和」に18回言及したが、今回は6回に減った。「世界一流の軍隊の建設を加速する」と軍拡への意思を強調し、「国家の主権と統一、領土の保全を断固守る」と台湾統一への決意も示した。
台湾の安全保障当局者はパレードの狙いについて、経済が低迷する国内の安定化や民族の自信を深めることを目的とした国威発揚とともに、「米国は頼りにならず台湾軍も役に立たない」と台湾人に感じさせる認知戦だと分析する。
「心理戦の意味合いが強い」との印象を語るのは台湾の国防部(国防省に相当)系シンクタンク「国防安全研究院」国防戦略・資源研究所長の蘇紫雲氏だ。
筆者:西見由章(産経新聞)
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