天皇、皇后両陛下が戦後80年に際し、先の大戦の激戦地の硫黄島を日帰りで訪問された。両陛下の硫黄島ご訪問は初めて。

硫黄島の「天山慰霊碑」で献水される天皇、皇后両陛下=4月7日午後、東京都小笠原村(ロイター=共同)
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天皇、皇后両陛下は4月7日、戦後80年に際し、先の大戦の激戦地の硫黄島(東京都小笠原村)を日帰りで訪問された。両陛下の硫黄島ご訪問は初めて。今年は原爆が投下された長崎と広島、地上戦で多数の犠牲者が出た沖縄へのご訪問も検討されている。

両陛下は、日本人戦没者をまつる「硫黄島戦没者の碑」(天山慰霊碑)、軍属として亡くなった82人の島民をまつる「硫黄島島民平和祈念墓地公園」、日米双方の戦没者を悼むために都が造った「鎮魂の丘」をめぐり、ご供花。厳しい水不足の中で渇きに苦しんだ兵士らをしのび、水をささげる「献水」もされた。
鎮魂の丘は、日本軍の戦闘指揮所があった地下壕の真上に建立されており、両陛下は今も残る壕入り口の前で説明を受けられた。また、拝礼後は日本兵の遺族団体や、戦時中に疎開した元島民の団体関係者と懇談された。
天皇陛下は2月の誕生日に際した記者会見で硫黄島の戦いなどを挙げ「悲惨な体験や歴史が伝えられていくことが大切」とご言及。次世代へ歴史を継承する重要性を述べられた。
硫黄島では昭和20年2月19日に米軍が上陸。日本軍は約2万1900人が戦死した。
(産経新聞)
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