大阪・関西万博の会場で販売されていた韓国の清涼飲料水「メッコール」が販売中止になった。世界平和統一家庭連合系企業の製品だという批判が出たのがきっかけだが、「外国製品を締め出すのは過剰反応だ」という声も出ている。
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日本国内で販売されている韓国製の清涼飲料水「メッコール」

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大阪・関西万博の会場で販売されていた韓国の清涼飲料水「メッコール」が販売中止になった。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)系企業の製品だという批判が出たのがきっかけだが、「外国製品を締め出すのは過剰反応だ」という声も出ている。

かつては日本でも広く販売

メッコールは、旧統一教会系の韓国企業「一和(イルファ)」の製品。韓国では旧統一教会は宗教よりもビジネス集団として受け止められている。

大麦エキスを使った炭酸飲料で、根強いファンがいる一方、独特の味から「世界一まずいコーラ」の異名も取る。日本では1980年代に広く販売され、歌手の趙容弼(チョー・ヨンピル)さんのCMが流れていた時期もあったが、缶が破裂する事例があり、現在は一部の韓国スーパーなどが扱っているだけだ。

Map of the Osaka Expo venue from the official website.

万博会場でメッコールが販売されていたのは、リングサイドマーケットプレイス西にあるK-POPグッズや韓国の化粧品、食品などを扱う物販店。4月末からSNSで、メッコールは統一教会系だとの批判が出ていた。

日本国際博覧会協会によると、この物販店を運営しているのは、東京に本社があり韓国食品などを扱う会社。今月9日に週刊誌から協会に取材があり、運営会社に問い合わせたところ、自主的に販売を中止したという。運営会社は産経新聞の取材に、期限までに回答しなかった。

「当然です」「社会的偏見だ」

販売中止について、共産党機関紙「しんぶん赤旗」の三浦誠社会部長はX(旧ツイッター)で「当然です」と投稿した。

文部科学省の請求を受けて東京地裁は旧統一教会の解散命令を出したが、韓国の本部や事業は対象外だ。韓国での事業を巡っては、日本テレビの人気バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」が教団系の「リトルエンジェルス芸術団」を取り上げた番組内容を差し替える事例もあった。

旧統一教会系団体の訴訟の代理人も務める徳永信一弁護士(大阪弁護士会)は「外国製品まで排除するのは過剰反応であり、ヘイトと言っていい。日本人は社会的偏見の恐ろしさについて冷静に考えたほうがいい」と話した。

(産経新聞)

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