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最盛期を迎えている来年の干支「巳」のだるま作り =11月7日午後、神奈川県平塚市(相川直輝撮影)

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神奈川県平塚市の「荒井だるま屋」で、来年(2025年)の干支「巳」をあしらっただるまの製作がピークを迎え、だるまに塗装を吹きかける作業があわただしく行われている。

だるまは高さ12センチで、赤い舌と、Ⅴ字にあしらった2枚の小判が特徴的なデザイン。巳は金運の象徴とされており、4代目店主の荒井星冠(せいかん)さん(69)は「近年の物価高などで苦しい生活を余儀なくされている方も、健全な生活が送れるように」と願いを込めて製作している。

赤い舌と、Ⅴ字にあしらった2枚の小判が特徴的なデザインの「巳」の干支だるま (相川直輝撮影)

荒井だるま屋は江戸から150年続く老舗で、平塚市に伝わる「相州だるま」の伝統を守ってきた。だるまはすべて家族総出で手作りしており、干支だるまは2月までに約3000個を製作する予定だ。価格は1個4000円。星冠さんは「一つずつ手作りで製作するところは譲れません」とこだわりをみせる。

「今年は元日から地震が起きたり、世界では戦争が続いたりしている。来年は穏やかで平和な一年になってほしい」。星冠さんはそう話しながら、だるまに一体ずつ丁寧に筆を入れていった。

最盛期を迎えている来年の干支「巳」のだるま作り(相川直輝撮影)

筆者:相川直輝(産経新聞)

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