センチュリーのブースでは豊田章男会長がセンチュリーのクーペ型試作車を背にプレスブリーフィングを行った=10月29日午前、東京都江東区の東京ビッグサイト(土井繁孝撮影)
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最新の移動技術や新型試作車などを集めた車の祭典「ジャパンモビリティショー」が11月9日まで開催中。トランプ米政権の高関税政策の影響で厳しい市場環境にある中、トヨタ自動車がブランドの再定義を打ち出すなど、競争を勝ち抜く差別化に向けて各社とも商品ブランドの強みをアピールする出展内容が目立つ。

トヨタは今回のショーに皇室のお車にも採用されている「センチュリー」について、黒塗りのお抱え運転手付きセダンのイメージを完全に壊す、スポーティーなオレンジ色の「センチュリークーペ」を出品した。豊田章男会長が「次の100年をつくる車だ」と宣言した。トヨタのモノづくりの伝統を象徴するセンチュリーの変身は一種のタブーだったが、改めて日本の技術力や文化を世界に発信することを目指し、新たな最高峰ブランドに位置付けた。
これを受け、高級ブランド「レクサス」は誰のまねもしない挑戦のブランドと再定義し、斬新な6輪ミニバンの開発車を披露。さらに、あらゆる人・地域のニーズに対応する量産ブランドとしてのトヨタの強みに磨きをかけるとして、佐藤恒治社長が「あなた目がけて(の開発)を続ける」と強調した。
日産は大型ミニバンで反転攻勢
トヨタの総合力に対して、日産自動車やホンダなどは自社が強みを持つ分野の技術でブランドの差別化を発信する。

筆者:池田昇(産経新聞)
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