元防衛当局者は、日本が中国との拡大する力の差を縮めるために原子力潜水艦の建造を再検討する中、日本の「平和な時代」は終わったと語る。

米海軍横須賀基地に入港する米原子力潜水艦「シーウルフ」=平成18年11月、神奈川県横須賀市(小野淳一撮影)
This post is also available in: English
「グッドモーニングUSA、本艦は原子力にて航行中」
日本初の原子力潜水艦が独立国家「やまと」を名乗って反乱を起こす―。平成初期にヒットした、かわぐちかいじの漫画「沈黙の艦隊」では、「やまと」が米軍相手にこんな交信をするシーンが登場する。元ネタは1955年、世界初の原潜「ノーチラス」がテムズ川を下ったときに打った電文だ。
作中で「やまと」はたった一隻で米海軍やロシア海軍相手に大立ち回りを演じる。白鯨のごとく海面をジャンプし、攻撃を避ける芸当さえ見せる。読者を物語に没入させるだけの説得力を醸し出せたのは、半永久的に潜水可能で、通常動力艦に比べて戦闘力で優れる原潜を〝主役〟に配したことも一因だろう。
筆者:竹之内 秀介(産経新聞)
◇
2025年10月6日付産経新聞【政治部取材メモ】より
This post is also available in: English