日韓首脳会談で米国より日本を先に訪問したことに韓国の李在明大統領は「韓日関係を重要視しているとご理解いただきたい」と述べたが、李氏の言葉を額面通り受け取ってよいかは別問題だ。
Lee Jae-myung inauguration

韓国・ソウルの国会で行われた就任式後、広場に集まった市民に向けて両手でハートマークを作る李在明大統領=6月4日(聯合=共同)

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豆腐の中から骨を探すという言葉がある。ここにきて日本に対し友好的な言葉を連発する韓国の李在明大統領から、意地悪く「問題」を見つけ出そうとするものではない。

日韓首脳会談で米国より日本を先に訪問したことに李氏は「それくらい韓日関係を重要視しているとご理解いただきたい」と述べた。結構なことだが、李氏の言葉を額面通り受け取ってよいかは別問題だ。

シャトル外交は「屈辱外交」

李氏は今回の日本訪問をシャトル外交と称し「韓日の間の約束は国家間の約束だから覆すことはできない」と発言した。2023年に尹錫悦大統領が岸田文雄首相との間でシャトル外交を復活させたことに「屈辱外交」「パンシャトル」に似ていると批判したのを忘れたか。「パン―」は、いじめの被害者が強圧に屈しパンや物を買って献上する行為を指すらしい。

李氏は、前言を簡単に覆す政治家として知られる人物だ。状況如何(いかん)によって態度を豹変(ひょうへん)させることでも有名だ。過去に「朴槿恵を尊敬する」と発言したことがあるが数日後に、真意を聞かれると「尊敬すると言ったら本当だと思う人たちがいる」などとし、「尊敬」は本当の気持ちではないと言ってのけた。

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筆者:李相哲(龍谷大学教授)

2025年9月9日付産経新聞【正論】を転載しています

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