物流サービスを手掛ける株式会社「日章」が公式SNSで発信する猫の日常が人気を集めている。猫の名は「ふく」、推定13歳のメス猫だ。
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株式会社日章で広報担当を務める「ふく」。オフィスの中央にあるキャットタワーで同僚たちの仕事ぶりを見守る =石川県川北町(尾崎修二撮影)

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石川県の南西、古都金沢からほど近い川北町を拠点に物流サービスを手掛ける株式会社「日章」が公式SNSで発信する猫の日常が人気を集めている。猫の名は「ふく」、推定13歳のメス猫だ。

同社にやって来たのは8年前。帰社したドライバーが保護した時、既に何らかのアクシデントで右前足を切断した状態だったという。

動物病院での治療を経て一時的に保護していたが程なく〝会社猫〟に。

清水あゆみ常務いわく「わが社の広報部長です」。

デスク上を闊歩(かっぽ)したり椅子を占拠するのは日常茶飯事。たまにはイタズラもするけれど、オフィスに振りまく100%天然の癒しは、業務効率の向上に一役も二役も買っている。

「ふく」は同社の創業50周年記念グッズのキャラクターとしても堂々の主役だ =石川県川北町(尾崎修二撮影)

昨年秋には創業50周年を記念してさまざまなプロモーショングッズを制作。その主役はもちろんふくちゃん。社員が着用するシャツにもふくちゃんの刺繍(ししゅう)が施されるなど、社内にあふれる「ふくちゃん愛」に胸が熱くなる。

「ふく」は社員のシャツにもデザインされている =石川県川北町(尾崎修二撮影)

オフィスの真ん中に設置されたキャットタワーの最上段で昼寝中のふくちゃんに「はじめまして」とあいさつしてパチリと1枚。

大きなあくびをして起き上がり周囲を見回す。そのしぐさはまるで、同僚の仕事ぶりを確認するかのようにも見えた。それを受け、社員の皆さんがふくちゃんに向ける表情は…とにかく優しい!

オフィスの中央にあるキャットタワーで同僚たちの仕事ぶりを見守る =石川県川北町(尾崎修二撮影)

雄谷勇之助社長は自社について「こういった業界(運送業)にありがちな(荒々しい)ムードが一切ない。ふくのおかげです」と柔和な笑顔。

取材の最後に石原司会長とふくちゃんの写真をお願いすると、彼女はデスク脇の書類ケースの中に座り込んだ。「ここが定位置です」と会長は笑った。

石原司会長のデスク上では書類ケースを占拠することもしばしば =石川県川北町(尾崎修二撮影)
株式会社日章で広報担当を務める「ふく」。雄谷勇之助社長に撫でられて至福の表情を見せる =石川県川北町(尾崎修二撮影)Ozaki)

取材後記

撮影の間ずっと、社員の皆さんは、ふくちゃんと記者の様子を終始笑顔で見守ってくださいました。

ふくちゃんの日常は日章の公式Instagram(@nissho_1974)で見ることができます。一番近くで見守る清水あゆみ常務が〝取材〟した映像は、初めてお邪魔した記者では太刀打ちできないものばかり。

次回は、もっとふくちゃんと仲良くなって、彼女が社員の皆さんに見せる「甘えん坊の顔」を撮れるように再訪を誓った肉球マニアカメラマンでした。

筆者:尾崎修二(産経新聞写真報道局)

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