沖縄県の地方紙「八重山日報」で論説主幹を務める仲新城誠さんが先月上梓した『オール沖縄 崩壊の真実』によると、政治が反基地イデオロギー色を帯びれば、すべての振る舞いが本来の意図とは違う意味を持つようになる。やることなすことが裏目に出てしまう。
Yaeyama Nippo Nakashinjo

八重山日報沖縄本島支局で記事を編集する論説主幹の仲新城誠さん=沖縄県浦添市(大竹直樹撮影)

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政治が反基地イデオロギー色を帯びれば、すべての振る舞いが本来の意図とは違う意味を持つようになる。やることなすことが裏目に出てしまう-。

沖縄県の地方紙「八重山日報」で論説主幹を務める仲新城(なかしんじょう)誠さん(51)が先月上梓(じょうし)した『オール沖縄 崩壊の真実』(産経新聞出版)の一節だ。なるほどと、思わず膝を打った。

同著は、翁長雄志前知事(故人)と後継の玉城デニー知事を支持する「オール沖縄」勢力の10年にわたる壮大な興亡史である。

著者の仲新城さんは取材から記事の編集まで一人で何役もこなす。オール沖縄県政についても紙面で連日、筆鋒(ひっぽう)鋭い批評を展開しており、まさに八面六臂(ろっぴ)の活躍だ。ギラギラとしたエース記者の姿を想像するかもしれないが、実際は物腰の柔らかな人だ。柔和なまなざしにジャーナリストとしての鋭い視点を秘めている。

石垣島の出身。琉球大在学中は法律家や公務員を目指していたという。卒業後は東京や神奈川で過ごすが、平成11年に地元の石垣島に戻り、求人広告を見て八重山日報社に入社した。

記者は新人の仲新城さんを含め3人だったという。「ヤギが生まれたとか、小学校で運動会があったとか、ほのぼのとした離島の話題」を中心に記事を執筆し、「ラ・テ欄」(ラジオ・テレビ欄)を除く3ページの紙面を3人の記者ですべて埋めた。

「八重山日報」論説主幹の仲新城誠記者の新著『オール沖縄 崩壊の真実』(産経新聞出版)

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筆者:大竹直樹(産経新聞那覇支局長)

2025年5月14日産経ニュース【沖縄考(56)】より

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