
ラピダスの次世代半導体製造工場「IIM-1」=7月18日午後、北海道千歳市(坂本隆浩撮影)
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次世代半導体の国産化を目指すラピダスは7月18日、建設中の新工場がある北海道千歳市内のホテルでカスタマーイベントを開催した。イベントに先立って行われた記者会見で小池淳義社長兼CEOは、4月から始まったパイロットライン(試作ライン)の立ち上げが順調に進み、試作した2ナノメートル(ナノは10億分の1)の半導体の動作確認に成功したことを明らかにした。
会見には同社の東哲郎会長と北海道の鈴木直道知事、千歳市の横田隆一市長が出席した。
小池社長は国内初となる2ナノメートル半導体の試作品について「例のないスピードで実現した。これは日本初であり、画期的なことだ」などと強調した。今後は令和9年の量産開始に向けて試作を重ね、完成度を高めていく考えを示した。

北海道の鈴木知事は「北海道の半導体産業にとって今日が大きな歴史の1ページになると確信している」などと期待を寄せ、今後も継続支援を行う考えを示した。
この日は全体の8割程度まで建設が進んだ千歳市内の新工場「IIM―1」(イーム・ワン)を報道陣に公開。ホテルで開かれたカスタマーイベントには、世界各国からサプライヤーや取引先候補の担当者など約200人が出席した。
筆者:坂本隆浩(産経新聞)
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