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Shoko Kanazawa Dedicates Shine '輝' as This New Year's Message of Hope
(「新年の一字」は「輝」 輝きましょう、と書家の金澤翔子さん)
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1月20日のトランプ米大統領就任を前に、世界ではさまざまな動きが出ている。イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスがパレスチナ自治区ガザでの停戦に合意したとのニュースが飛び込んできた。長年、戦争を繰り返してきた双方の紛争がこれで完全に終結するとは思えないが、とりあえずは明るい動きだろう。
ロシアが侵略を開始して来月、4年目に突入するウクライナ戦争も、停戦に向けた流れができるかもしれない。トランプ氏が「終わらせる」と豪語しているだけに、期待を抱かせる新年のスタートだ。
ただ、お隣の韓国では1月15日、現職大統領が拘束されるという前代未聞の事態に陥っている。いったい何が起き、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はどうなるのか―。
そんな疑問に、ソウルで取材にあたるジャーナリストの吉田賢司氏は、英語ニュース・オピニオンサイト、JAPAN Forward(JF)に興味深いインタビュー記事「韓国の尹錫悦大統領が生き残り、勝利する理由」を寄稿した。尹氏が生き残らなければ韓国は、警察が恐怖政治を行うお隣、北朝鮮のような国になってしまう懸念が出てくるだろう。
もう一つの心配は、日本製鉄が米鉄鋼大手USスチールの買収阻止に動くバイデン米大統領と米国政府を提訴したとのニュースだ。JFの新年会でもその話題で持ちきりだった。
日米関係への悪影響を懸念する向きからは「何という暴挙に出たのか」との反応があった一方で、まったく逆の「よくぞやってくれた。スッキリした」という受け止め方も。USスチールのお膝元で生まれ育ったJFの寄稿者で、大正大学名誉教授のアール・キンモンス氏は、少し違う見方をしていた。「攻撃的な労組がある同社を(日鉄は)買うのはやめた方がいい。きっとうまくいかない」とバッサリ切り捨てた。
「鉄は国家なり」―。そういわれるほど重要な米国の基幹産業を買収するのに、日本側はトップ自らが米国に出向いて説明し、十分な誠意を伝えたのか。裁判に訴えるのは、和を重んじる日本の流儀なのか。日本側にある種の横柄さを感じたのは筆者(内藤)だけか。いずれにせよ、ここまでこじれては、日本側が思い描くように事は進まないかもしれない。
JFは新年に、政治・外交、経済、文化・社会、スポーツなどさまざまな分野の寄稿者たちが激変する世界を予測する企画「プレディクションズ(展望)2025」を20本掲載した。見出しの一部だけでも紹介したい。
「日本は尖閣有事に備えよ」(1日掲載)、「日本観光ブームが今年も続くわけ」(2日)、「トランプ第2次政権始動 石破首相に頑張ってもらおう」(2日)、「巳年 5つの素晴らしいシナリオ」(2日)、「世界情勢を占う4つの柱」(3日)、「いよいよ中国の転換点がくるのか」(3日)、「キモノがグローバルになり、地方でリバイバルが起こる」(4日)、「対中国脅威の最前線 沖縄『反基地』闘争激化の予感」(4日)、「サムライの年!」(5日)、「ゲーム史上最大の年となる今年、何が新しくなるか」(5日)、「巳年に輝く準備ができた日本のスタートアップたち」(6日)といった具合だ。
JFが毎年、新年に世界に発信している恒例の「新年の一字」に、今年は「輝」の一字が決まった。上の英文(日本語訳)は、ダウン症の人気書家、金澤翔子さんが「輝」を読者のために揮毫(きごう)したことを伝える記事の見出しだ。
読者の皆さん、今年こそ脱皮し進化して光り輝く年になりますように!
筆者:内藤泰朗(JAPAN Forward編集長)
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2025年1月20日付産経新聞【JAPAN Forward 日本を発信】を転載しています
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