地球上で到達が難しい場所の一つである南極海の氷の下を、自律型の無人探査機(AUV)で観測することに、東京大生産技術研究所などのチームが成功した。

南極観測船「しらせ」から海中に投入されるAUV「モナカ」=2月、南極のリュツォ・ホルム湾(東京大生産技術研究所の巻研究室提供)
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地球上で到達が難しい場所の一つである南極海の氷の下を、自律型の無人探査機(AUV)で観測することに、東京大生産技術研究所などのチームが成功した。南極での氷の融解は、地球環境の変動に重要な影響を与えているとされ、実態解明に向けた貢献が期待される。チームは今冬も南極での運用を予定しているほか、より分厚い棚氷の下での航行に向け、技術開発を進めるとしている。
8時間で最大10キロ
氷の下を航行したAUVは「MONACA(モナカ)」と名付けられ、東京大生産研と国立極地研究所が共同で開発した。機体は全長2・12メートル、幅65センチで、アンテナを除く高さは40センチ。重さは235キロで、最大潜航深度は1500メートルに達する。稼働時間は8時間で、氷の裏側では最大10キロまで航行できる。
筆者:小野晋史(産経新聞)
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2025年7月19日産経ニュース【びっくりサイエンス】より
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